山下美夢有、連覇で連続女王へ1差2位 12・8メートル強風なんの自画自賛「ショットが安定90点」


3番、ティーショットを放つ山下(カメラ・渡辺 了文)

3番、ティーショットを放つ山下(カメラ・渡辺 了文)

◆報知新聞社後援 女子プロゴルフツアー 今季メジャー最終戦 JLPGAツアー選手権リコー杯 第2日(24日、宮崎・宮崎CC=6497ヤード、パー72)

 4位から出た、今季のメルセデス・ランク(MR)首位で年間女王最有力の山下美夢有(みゆう、22)=加賀電子=が4バーディー、1ボギーでこの日のベストスコアに並ぶ69をマーク。強風の中、前日(23日)後に修正したショットが好調で、MR2位の申ジエ(35)=韓国=との2日連続の同組対決に完勝した。首位と1打差2位に浮上し、史上4人目の大会連覇と6人目&最年少の2年連続女王取りへ前進した。

 海風と芝目の強い高麗グリーンに各選手が苦しみ、平均スコアは73・7250。昨季女王・山下が貫禄のプレーで、最大瞬間風速12・8メートルの強風をはねのけた。「久しぶりにいいゴルフができた。90点」。10メートルを沈めた5番、1メートルにつけた6番で連続バーディーを奪うなど3つ伸ばした。

 「ショットが安定して、いいリズムで回れた」と笑った。57・13ポイント差の申と2日連続の同組ガチンコ対決。第1日は69で引き分けたが、この日は山下が3打引き離した。「2日間、優勝争いのような雰囲気で集中できた。ジエさんのプレーが勉強になった」。コースでは互いのプレーに集中し、ほぼ会話はなかったが、元世界ランク1位を敬った。

 ショットが乱れた第1ラウンド後は、コーチの父・勝臣(まさおみ)氏(48)と40分間打ち込んで即修正。強風の中、パーオン率は初日の約61%から約78%(2位)に上昇。フェアウェーも2度しか外さず、同キープ率約86%はトップだ。「体も固まりやすい時期だが、思い切り振ることを心掛けた」と話した。

 今夏の苦い思い出を糧にしてきた。高1の妹・蘭さんがキャディーを務めた8月のCATレディースで2差4位で最終日を迎えたが、熱中症で棄権。「妹が張り切っていたから(本人も)残念がっていた」と母・有貴さん(47)。体調管理に気を配り、9月以降はトップ3が5回とポイントを積み重ねてきた。

 07&08年古閑美保以来の大会4人目の連覇も射程に入ってきた。「残り2日、ベストを尽くせるように」。昨年11月の伊藤園レディスと同様、勝って女王を決める。(岩原 正幸)

 ◆女王争い条件 山下は最終戦で他の2人を上回れば決定。申、岩井明も優勝すれば、他選手の結果に関わらず逆転となる。逆転の最低条件は申が13位以上、岩井明が5位以上となっている。

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