◆報知新聞社主催 男子プロゴルフツアー メジャー最終戦 日本シリーズJTカップ プロアマ日(29日、東京よみうりCC=7023ヤード、パー70)
2015、19年大会覇者の石川遼(カシオ)が14回目の日本シリーズJTカップを迎える。この日初めてコース入りし、プロアマ戦をラウンド。難関ホールの18番パー3で魅せた。第1打で3ユーティリティーを軽めに振り、ピン左手前3メートルにつけてバーディーで締めた。プロアマ戦は優勝。1年ぶりに回った東京よみうりCCを「グリーンが今日も十分速かった。毎日、タッチをどれだけ合わせていけるか」と警戒した。
過去13回の出場で2度の優勝を含むトップ10入りは10回と、相性の良さを誇る大会だ。「自分の中でもいいイメージがあって、色んなことがうまくいくんじゃないかという希望的観測もあって。でも、自分に甘えず、しっかり練習してきたことで戦いたい」と気を引き締めた。
地に足をつけて今季最終戦を戦う。シーズン終盤は、スコアには表れないミスが度々あったと自覚している。「『頼むからうまく行ってくれー』というメンタルではやりたくない。ずっとそうやって来ちゃった時があった。祈ってプレーはしたくない。以前の自分はそういうプレーが多かった。自分の練習を信じ切れていないということ。中途半端な気持ちで打ちたくない」と口にした。
前週の第2ラウンド後に「攻め方だったり、番手の上げ方だったり、アプローチやロングパット。細かい悪いミスが露呈されてきた」と話していた。30日に開幕する今大会を前に「今年の自分にこの試合があって良かった」と言った。史上7人目の大会3勝がかかるが、「優勝」という威勢の良い言葉は最後まで石川の口から出なかった。終盤戦に得た課題と向き合いながら、4日間を戦うことになる。「文字映えするコメントがなくて、本当に申し訳ないです」と笑いを誘い、練習場に向かった。