推定総額3億6000万円のスポンサー契約を結ぶ「ゴルフ天才少女」須藤弥勒(12)=ゴルフ5/太陽自動車=が公の場で来年8月に日本女子プロゴルフツアーデビューを宣言したことが6日、分かった。スポンサー企業のひとつの「100%新車館」の忘年会パーティーが茨城・つくば市のホテルで行われ、その席上で「来年8月、ゴルフ5レディス前後のトーナメントでデビューをします。とても、ありがたいことに主催者推薦のオファーをたくさん頂いております。その中で、どのトーナメントでデビューをするか、家族で話し合っています。皆様の前で勇姿を見せれるように努力していきます」と力強く宣言した。
現行の日本女子プロゴルフツアーの規約では満13歳で出場可能。2011年8月6日生まれの弥勒は来年の8月6日に「待ち望んでいる」13歳になる。年齢制限が設けられる以前には2011年の大王製紙エリエールレディスで松原由美が12歳270日、2002年のリゾートトラストレディスで金田久美子が12歳298日で予選通過した例があるが、弥勒は現行の年齢制限が設けられた以降としては史上最年少の予選通過を目指す。
いよいよ、ツアー初出場が注目される中、父の憲一さんは独特なアドバイスを送る。「もちろん成功してほしいですが、まだ、若いので思い切りプレーすることが一番です。長嶋茂雄さんのデビュー戦のような豪快な空振りしてほしい」。ミスタープロ野球が1958年のデビュー戦で4打席連続空振り三振をした伝説を挙げて、弥勒の新たな伝説の始まりを期待した。
昨年1月にアマ資格の規定改定によってアマ選手も無制限でスポンサー収入を得ることが可能になり、抜群の存在感を持つ弥勒にはオファーが殺到。これまでに所属契約のゴルフ5をはじめ、13社・団体とスポンサー契約した。今月には弥勒の自宅がある群馬・太田市に本社を置く太陽自動車と所属契約を締結。ゴルフ5と所属契約も続行するため異例のダブル所属となった。関係者によると、全てのスポンサーの契約料を合計すると3億6000万円に上る。破天荒な弥勒の挑戦は、2024年に新たなステージに向かう。
◆須藤 弥勒(すとう・みろく)2011年8月6日、群馬・太田市生まれ。12歳。1歳からゴルフを始め、東大出身の父・憲一さんの緻密な指導を受ける。17年に大会史上最年少で世界ジュニアに優勝。18年も連覇した。19年にマレーシア世界選手権、21年にキッズ世界選手権、22年6月にジュニア欧州選手権優勝し、ジュニアゴルフ界の4大メジャーを制覇。昨年8月に横峯良郎氏に弟子入り。昨年、アマチュア資格の規定が大幅に改定され、アマチュアゴルファーも無制限でスポンサー収入を得ることが可能になったことで所属契約のゴルフ5をはじめ、13社・団体とスポンサー契約した。ピアノも得意で今年7月の第24回北関東ピアノコンクールのプレコンペティション部門(ソロ)小学校6年生の部で銀賞を受賞。家族は父、元フィギュアスケート選手でピアニストの母みゆきさん、兄・桃太郎君、弟・文殊君。150センチ、50キロ。