菅沼菜々が日本パラスポーツ協会に100万円寄付 広場恐怖症を抱え「少しでも頑張っていただける機会を」


目録を贈呈した菅沼菜々(左)と日本パラスポーツ協会の森和之会長

目録を贈呈した菅沼菜々(左)と日本パラスポーツ協会の森和之会長

 女子ゴルフでツアー通算2勝の菅沼菜々が26日、公益財団法人・日本パラスポーツ協会に寄付金100万円を贈呈した。寄贈式が所属先である、都内のあいおいニッセイ同和損保本社で行われた。

 自身も不安障害の「広場恐怖症」を抱える菅沼は「女子プロゴルファーとして、人として、社会のお役に立つことをしたいと考えて、昨年から寄付金をお渡しさせていただいております。障害を持ちながらスポーツに打ち込むパラアスリートに少しでも頑張っていただける機会を持っていただきたい」と話した。

 今年夏にはパリ五輪・パラリンピックが開催されるため、注目している競技に「車いすテニス」を挙げた。「あんなに速いラリーの中で車いすを動かしながらボールを追いかけるのがすごい」と理由を語った。

 ツアーは29日からのダイキンオーキッドレディス(沖縄)で開幕するが、広場恐怖症で飛行機や新幹線移動を伴う遠方の試合は欠場となるため、自身の初戦は明治安田レディス(3月7日開幕、高知)から。「年間女王はもちろん狙っていきたい。複数回優勝を目標に頑張りたい。まずは、去年はトップ10の回数(8回)が前年(15回)より少なかったので、もう少し安定感を出して、常に上位にいるなと思ってもらえる選手になりたい」と力を込めた。

 昨年は8月と10月の優勝で2勝と活躍も、最終戦のツアー選手権リコー杯で通算20オーバーの最下位(40位)と課題が残ったと明かす。今オフはコーチの父・真一さんとともにスイングの修正に取り組み「安定していた2022年のようなスイングに戻しながらやっていた。クロスにならないように。スイング動画をコマ送りして見たり、結構細かくやりました」と説明した。「1月末くらいにやっと完成して、そこから打ち込みもしてだいぶ良くなったので、早く始まってほしい」。1、2月に静岡県内で合宿を行ったそうで「100ヤード以内のショットは一番重要だと思う。パー5でいかにバーディーを取っていけるか」とシーズンを見据えた。

 また、ゴルフ界の“自称アイドル”は「人としてもゴルファーとしても強くなっていきたい。スポーツ選手なので人から見られる。成績だけでは良くないと思うので、身だしなみ、ウェアの着こなしも、テレビを通して、元気、感動を届けられるようになりたい」と、周囲からの注目を前向きに受け入れ、さらなる飛躍を誓った。

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