2週連続Vで通算20勝の鈴木愛、ボギー発進も「短縮なので怒っても仕方ない」 今は「心技体そろっている」


鈴木愛

鈴木愛

◆女子プロゴルフツアー Vポイント×ENEOS 最終日(17日、鹿児島・鹿児島高牧CC=6456ヤード、パー72)

 最終ラウンド(R)は悪天候により、人数を減らすセカンドカットが実施され、37人がプレー。10番から9ホールの「短期決戦」で争われ、鈴木愛(セールスフォース)が通算10アンダーで並んだ小祝さくら(ニトリ)とのプレーオフを2ホール目で制し、自身3度目の2週連続Vと節目のツアー通算20勝目を飾った。

 鈴木は優勝会見で「正直ハーフ(9ホールの短期決戦)なのでまだ実感がない。回り足りていない」と率直な感想を語った。ツアー史上4度目のセカンドカットが実施された大荒れの一戦。10番で70センチを外し、まさかのボギー発進となった。それでも、百戦錬磨の元賞金女王は「13番からが勝負。短縮なので怒っても仕方ない」と気持ちを切り替え、小祝と2人によるプレーオフに持ち込んだ。前週は自身初めて4日間大会の完全Vを達成。「今週すぐに優勝できてうれしい」と3度目の2週連続優勝を成し遂げた。

 1月末からの米アリゾナ合宿を含む充実したオフの練習、トレーニングで「3か月間、一日一日が短く感じた。(今は)ショット、パットの感触がいい。心技体そろっている」と自信を持つ。以前は体幹などつらいメニューを課すトレーナーに「こんなんやって結果出るか?」と不満を漏らすこともあったが、今季は「自分次第でうまくなれる。気持ちが変わった」と胸を張った。今週は大会前日の14日を「体力温存で」と休養日に充て、近くのショッピングモールで洋服を買い、リフレッシュした。

 5月9日に30歳を迎える実力者は「20代で20勝」の節目に到達し、破顔した。「若い子(の勢い)に押されているので待ったをかけたかった。今年の鈴木愛は違うぞ、と見せたかった」とうなずき、「永久シード(30勝)を取ったらやめようかな」と、いたずらっぽく笑った。次週、アクサレディス(22~24日、宮崎)で全美貞(韓国、07年)と自身が19年11月に達成したツアー3例目となる3週連続Vの大偉業を目指す。

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