今平周吾、史上4人目開幕戦連覇へ「高ぶることなく」 パット磨きさらに進化…28日から東建ホームメイトカップ


プロアマ戦の1番、軽快にティーショットを放つ今平(カメラ・豊田 秀一)

プロアマ戦の1番、軽快にティーショットを放つ今平(カメラ・豊田 秀一)

 男子プロゴルフツアーの今季開幕戦、東建ホームメイトカップは28日から4日間、三重・東建多度CC名古屋(7069ヤード、パー71)で開かれる。前年大会覇者でツアー通算9勝の今平周吾(31)=ロピア=は27日、プロアマ戦で最終調整。2009&10年の小田孔明以来4人目の国内開幕戦連覇と18、19年に続く3度目の賞金王獲得を狙う。

 青空の下、広大なコースを気持ち良さそうに回った。連覇を狙う今平は「調子はいい感じ」と笑みを浮かべた。「いつもの試合と同じで、去年勝ったからといって高ぶることなくできるように」と前年覇者としての緊張感を受け止め、開幕戦を見据えた。

 8度目の出場となった昨年は最終日に63をマークし、逆転V。11月には三井住友VISA太平洋マスターズも制し、昨季賞金ランク5位で3季ぶり4度目の年間賞金1億円突破を果たした。「だいぶまた調子が上がってきた。良くなってきた」と、昨季パーオン率70・82%(6位)のショット力が示すように手応えを得た。

 オフは「特に変えず」と、継続路線で取り組んだ。上半身、下半身とバランス良くトレーニングを行い、練習とラウンドをそれぞれ週2、3度ずつ。「コンディションは悪くない」と開幕を迎えた。一方で内容に目を向け、昨季平均パット数(1・7806)で68位だった反省を生かし「そこを上げていけば、去年より上位で戦える。ショートパットを決められるように」と練習量を増やした。

 「まず優勝することが目標。10勝目をしたい」と31歳は視線を上げた。その先には「また賞金王が取れるようなゴルフができるように」と3度目の賞金王となる目標がある。今季から所属先も変わり「また新たな気持ちでできる」。ともに賞金王に就いた18、19年ブリヂストンオープン以来となる自身2度目の大会連覇へ。「相性も悪くないので、優勝に向かって一日一日、頑張りたい」と言葉に力を込めた。(岩原 正幸)

 ◆今平 周吾(いまひら・しゅうご)1992年10月2日、埼玉・入間市生まれ。31歳。9歳でゴルフを始め、2008年の日本ジュニアでは松山英樹との最終日最終組対決を制して優勝。高校を中退後、米IMGアカデミーで2年間武者修行。09年全米ジュニア8強。11年にプロ転向。18年は1勝、19年は2勝で2年連続賞金王。昨年は2勝で通算9勝。継続中の選手では最長の6季連続優勝を記録。165センチ、67キロ。家族は妻。

 ◆今平の23年大会優勝VTR 開幕初日に「64」で金谷拓実とともに7アンダーの首位発進。2日目は66で4打差2位に後退、3日目は71と伸ばせず4位へ順位を下げた。2打差4位で出た最終日に8バーディー、ボギーなしのベストスコア「63」をマーク。通算20アンダーで2位の星野陸也に2打差をつけて、ツアー通算8勝目を飾った。

 ◆開幕戦連覇 1973年のツアー制施行後、〈1〉73年中日クラウンズ、74年日本プロ東西対抗競技の青木功〈2〉76年総武国際オープン、77年ダンロップ国際オープンのベン・アルダ(フィリピン)〈3〉09、10年東建ホームメイトカップの小田孔明の3人が達成している。

 ◆賞金王3度 国内男子ツアーでは73年ツアー制施行後、4人が達成。〈1〉尾崎将司の12回(73、74、77、88~90、92、94~98年)が最多〈2〉青木功(76、78~81年)、片山晋呉(00、04~06、08年)の5回〈4〉中嶋常幸(82、83、85、86年)の4回。今平が18、19年に続く3度目の賞金王となれば単独歴代5位となる。

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