松山英樹、全体1位の25パットで28位浮上「もうちょっといいゴルフを」 最終日は24時55分スタート


◆米男子プロゴルフツアー メジャー初戦 マスターズ 第3日(13日、米ジョージア州オーガスタ・ナショナルGC=7555ヤード、パー72)

【オーガスタ(米ジョージア州)13日=高木恵】第3ラウンドが行われ、50位から出た松山英樹(32)=LEXUS=は4バーディー、3ボギーの71で回って通算5オーバーとし、28位に浮上した。この日のパット数は25で全体1位と、前日まで苦戦したグリーン上で復調した。22位で出たタイガー・ウッズは大会自己ワースト82をたたき、11オーバーの52位に後退。22年大会覇者で世界ランク1位のスコッティ・シェフラー(ともに米国)が、7アンダーで首位を守った。

 前日、ダブルボギーを喫した難関18番で、松山は再びピンチを招いた。右の林からの第2打。「あれしかない」という、低く出して木立の間を抜いて転がした球は、グリーン手前へ運ぶスーパーショットだった。3メートル弱をねじ込みパーをセーブ。3つ伸ばして迎えた後半にスコアを落としたことは悔やまれるが、今大会初のアンダーパーをマークし、最終日へつなげた。

 11番で5メートル、14番で2メートル弱のパーパットを沈めるなど、前日まで苦戦したグリーン上で窮地を脱した。唯一予選落ちを喫した2014年を除くと、13度目の出場となった今大会は初日、2日目ともにスコアも順位もワーストだった。パット数が第1ラウンド(R)が33で89人中76位、第2Rは30で46位と足を引っ張ったが、60人が進んだ決勝Rのこの日は25パットで全体1位。「入ったから、いいんじゃないですか」と振り返った。

 オーガスタでは自身初の第1組でのプレー。整備の行き届いた真っさらなグリーンで、パットが復調した。初日は、大雨の影響で「ガラスのグリーン」と呼ばれる高速グリーンの速さが鳴りを潜め、タッチとライン取りにズレが生じる場面があった。この日は強風で乾いて本来の速さを取り戻した起伏の激しい難グリーンを、経験を基に読み切り、9番では1・5メートルの下りを決めて伸ばした。

 日本人初の10年連続決勝R進出。大会5勝のウッズは、今年で出場24大会連続の予選通過を記録した。「とてつもない数字。あと14年ということは、46歳まで僕はずっと予選を通り続けなきゃいけない。なかなか達成できる記録じゃない」。大会の永久シードを持つ自らの未来に置き換え、偉大さを改めて語った。

 3年ぶり2度目の優勝は厳しい状況だが、自身4度目のトップ10入りまでは6打差。17年は同じ28位で迎えた最終日に67で回り、11位に食い込んだ。「明日は、もうちょっといいゴルフがしたい」。ビッグスコアを目指し、12度目の最終Rを迎える。(高木 恵)

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