中島啓太のテーマは「目の前の一打にコミット」 逆転凱旋優勝へ2打差3位


中島啓太はホールアウト後、大きな恐竜のオブジェと記念撮影(カメラ・高木 恵)

中島啓太はホールアウト後、大きな恐竜のオブジェと記念撮影(カメラ・高木 恵)

◆男子プロゴルフツアー ISPSハンダ 欧州・日本トーナメント 第3日(27日、静岡・太平洋C御殿場C=7262ヤード、パー70)

 前日から持ち越された第2ラウンド(R)の残りと第3Rが行われ、3月に欧州ツアーで初優勝した中島啓太(23)=フリー=が6バーディー、1ボギーの65をマークして通算11アンダーとし、首位と2打差の3位に浮上した。昨季日本ツアーの賞金王が、凱旋優勝へ逆転を狙う。64で回ったケーシー・ジャービス(南アフリカ)が13アンダーで単独首位。

  12番で3メートルのパーパットをねじ込んだ中島は、ガッツポーズをつくった。つかんだ流れは離さない。14番からの5ホールで4つスコアを伸ばし、トップに迫った。「上がりはすごくいいプレーができた。明日につながる」。3月のヒーロー・インディアンオープンに続く欧州ツアー出場2連勝を視界に捉えた。

 3パットのボギーで始まった暗雲を、勝負どころの集中力でこじ開けた。16番でピン手前1メートルのチャンスをものにしたところで、グリーン横のリーダーボードに目をやった。上位に自分の名前を確認し、岡崎錬キャディー(25)と笑い合った。「今週はショットも良くなくて、パッティングもひどいタッチのなかで(ボードの)1枚目にいた。『本当に幸せ者ですね』って」

 欧州ツアーとの共催大会で、今年初の母国でのプレー。昨季の日本ツアー賞金王に大勢のギャラリーがついて回り、ホールアウト後にはサインを求める長蛇の列ができた。「優勝争いをしているところをぜひ見てほしい。欧州ツアーで戦っているという意識を持ってプレーしている。そこでもう一回勝ちたい」。今週のテーマは「目の前の一打にコミット」。「勝ちたい気持ちはかなり強い。それを抑えながらコミットします」。凱旋優勝へ、2打差を追う。(高木 恵)

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