尾関彩美悠を支える60分3980円 自己新65で首位タイ浮上


18番、グリーンでラインを読む尾関彩美悠(カメラ・今西 淳)

18番、グリーンでラインを読む尾関彩美悠(カメラ・今西 淳)

◆女子プロゴルフツアー パナソニックオープン 第2日(27日、千葉・浜野GC=6669ヤード、パー72)

 3位から出た尾関彩美悠(あみゆ、20)=JFEスチール=が7バーディー、ボギーなしでツアー自己最少を1打更新する65をマーク。通算13アンダーで首位タイに浮上し、通算2勝目に王手をかけた。22日には全米女子オープンの予選会で首位通過し、初のメジャー出場権を獲得。大会前には60分3980円の格安ほぐしコースで体を整え、大会に入った。佐久間朱莉(21)=大東建託=、天本ハルカ(25)=フリー=も首位に並んだ。

 強行日程の疲れを感じさせないプレーで、尾関がスイスイとスコアを伸ばした。5番で4メートルを沈めると、7番から3連続バーディー。後半も17番パー5で第3打を50センチに運び、7つ目のバーディー。自己ベスト65で首位に浮上し「ショットもパットも引き続き良かった。思った以上にスコアが出てびっくり。今日は93点です!」と白い歯を見せた。

 前週のフジサンケイクラシック(静岡)は優勝争いの末、4位。最終日の21日夜に千葉県内に移動すると、22日は房総CCで36ホールを回り、首位で全米女子オープン(5月30日開幕)切符を獲得した。4日間で計90ホールを回ったが「火曜日(23日)を休養日に充てたので疲れはない」と20歳は元気ハツラツだ。

 23日はショッピングなどを楽しみ、体をほぐすため、全身もみほぐしの店「りらくる」に向かった。選んだコースは60分3980円。今季906万円を稼ぎ、賞金ランク25位のプロは格安ボディーケアで、疲れを癒やした。「一年を戦うには春先に体を崩してはダメ。マッサージには頻繁に行く。『こんなに凝ってる人、初めてです。大丈夫ですか?』って言われました」と庶民派は笑って明かした。

 同学年の2003年度生まれ、ダイヤモンド世代は桜井心那、神谷そら、2週連続ツアー制覇の竹田麗央ら逸材ぞろい。世代で2番目に優勝し、22年9月の住友生命レディス東海クラシック以来となる2勝目を狙う尾関は「同学年の優勝に刺激をもらっている。自分も頑張らなきゃと思う」と対抗心を燃やす。

 今季2度目の最終日最終組。2週前は2位で迎えたが、77と崩れ18位に終わった。「マネジメントをしっかり立ててやりたい。最後まで精いっぱいやって、優勝できたらベスト」。愛らしい表情の奥に、勝利への闘志をのぞかせた。(岩原 正幸)

 ◆2003年度生まれ「ダイヤモンド世代」 ツアーメンバーは11人。昨季、初優勝を含む4勝を挙げた桜井心那を筆頭に、5人が優勝を遂げている。一番乗りは22年のメジャー、日本女子プロ選手権を制した川崎春花(2勝)。尾関、神谷そら(2勝)も優勝を手にし、前週からは竹田麗央が2週連続優勝中。世代通算11勝。

最新のカテゴリー記事