飛ばし屋の河本力が1番パー4でもう少しでホールインワン 姉・結と同時優勝に「可能性はある」


ホールアウトし、生源寺龍憲(左)と握手をする河本力(カメラ・谷口 健二)

ホールアウトし、生源寺龍憲(左)と握手をする河本力(カメラ・谷口 健二)

◆男子プロゴルフツアー 中日クラウンズ 第3日(4日、愛知・名古屋GC和合C=6557ヤード、パー70)

 首位と2打差の2位からスタートした河本力(大和証券)が1イーグル、3バーディー、4ボギー、1ダブルボギーの出入りの激しいゴルフで71で回り、通算7アンダーの首位と3打差の5位に後退した。それでも、ツアーNO1の飛ばし屋は、逆転優勝に向けて、やる気満々。同週開催の女子プロゴルフツアーメジャー初戦のワールドレディスサロンパスカップ(茨城GC東C、報知新聞社後援)では姉の河本結(RICOH)が同じく5位と健闘中。姉弟の同時優勝への意欲を問われると「可能性はあると思います」と笑顔で話した。

 地元で初優勝を目指す小木曽喬(フロンティアの介護)が通算10アンダーで首位に浮上。1打差の2位に片岡尚之(CS technologies)、2打差の3位に米澤蓮(ティ・エム・プラテック)と生源寺龍憲(しょうげんじ・たつのり、エー・エム・エス)が続く。

 ツアーで飛距離ランクが堂々の1位(321・98ヤード)の河本はスタートからギャラリーを沸かせた。370ヤードの1番パー4。ドライバーではなく、3ウッドで1オンに成功した。しかも、ピン手前に着弾したボールはカップの右約15センチをかすめた。

 「(肉眼では)グリーンは見えません。(ティーエリアの)大画面で見ていました。カップに入りかけましたよね。『ウオッ! すげー!』と思った。グリーンの手前エッジまでキャリーで300ヤード、スピン量も完璧でした」

 もう少しでパー4のホールインワンでアルバトロスのスーパーショットを河本は、満面の笑みで振り返った。3メートルのイーグルパットをねじ込んで、最高のスタートを切った。

 緩やかな打ち下ろしの左ドッグレッグホールでは、1998年大会の第2日に中嶋常幸がホールインワンを達成している。パー4でのホールインワンはツアーで唯一の快挙。2度目の快挙に迫った河本は2番パー5でもバーディーを奪い、最初の2ホールで3アンダーの荒稼ぎ。3番パー4でボギーをたたいたが、7番パー3、8番パー4でもバーディーを重ねた。前半を31で回り、ハーフターンした時点では通算12アンダーとして2位に2打差をつけて首位に立った。

 しかし、後半は一転、コースに苦しめられた。11番パー4でダブルボギーをたたき、その後、13番から3連続ボギー。後半は前半より9打も悪い40をたたいた。それでも、陽気な24歳は「ダブルボギーは想定していなかった。悔しいですね」と、明るい表情で話した。22年のKBCオーガスタとバンテリン東海クラシックに続く2シーズンぶりのツアー3勝目へ「チャンスはある」と前向きだ。

 姉、弟がそろって5位で最終日を迎える。結は首位と5打差、力は首位と3打差。河本きょうだいが、そろって大逆転Vを果たせば、あの宮里3きょうだい(聖志1勝、優作7勝、藍=日米通算24勝)でもなかった同時優勝となる。

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