桑木志帆が涙の初優勝! POで敗れ悔し涙の昨年大会の雪辱果たす…資生堂レディス最終日


初優勝を決めてギャラリーとタッチを交わす桑木志帆(カメラ・今西  淳)

初優勝を決めてギャラリーとタッチを交わす桑木志帆(カメラ・今西 淳)

◆女子プロゴルフツアー 資生堂レディス 最終日(30日、神奈川・戸塚CC=6697ヤード、パー72)

 1打差2位から出た桑木志帆(大和ハウス工業)が4バーディー、1ボギーの69で回り、通算11アンダーで逆転し、優勝した。昨年大会は桜井心那(ここな)とのプレーオフ(PO)で敗れ、悔し涙を流した。昨季は未勝利ながらメルセデス・ランク10位で初シードを獲得。初優勝が期待された21歳が1年前の雪辱を果たした。

 第1ラウンド(R)では7バーディー、ボギーなしの65をマークし、自身初の単独首位発進を決めた。POを行った因縁の18番では「一番思い出した。絶対バーディーが取りたい」と気合いが入ったという。1日空いて行われた第2Rでは71とグリーン上に苦戦し、思うように伸ばせなかったが、首位とは1打差で最終日を迎えた。

 最終Rは序盤から攻めのゴルフを展開。ピンを積極的に狙い、強気のパットティングも見せた。最初のバーディーは5番パー3。9メートルをねじ込み首位に並んだ。8番はボギーとするも、9番でも下り10メートル弱のパットを入れて単独首位に立ち、右拳を強く握った。後半に入ってもパットが好調。12番でも7メートルを決めた。15番で堀琴音に並ばれるも、16番で再び1打のリードを手にした。

 荒天で中止となった28日にはネイルサロンで気分転換。シルバーを基調とし、ラメやストーンを散らした。「絶対キラキラを入れる」と爪は常に輝いている。髪色も常に明るく、派手なものが大好きだという今時の21歳。この日の朝には携帯用扇風機にストーンをデコレーションし、気分を上げた。昨年は笑顔で勝者をたたえた後に、大粒の涙が止まらなかった。雪辱を果たした今年は、同じ舞台で誰よりも輝いた。

 ◆桑木 志帆(くわき・しほ)2003年1月29日、岡山市生まれ。21歳。4歳でゴルフを始める。岡山理大付高を卒業し、倉敷芸術科学大在学中。21年6月のプロテストで一発合格。昨季はメルセデス・ランク10位で初のシード入り。憧れは同郷の先輩・渋野日向子、吉田優利。得意クラブはドライバー。164センチ。

最新のカテゴリー記事