
練習場がクローズになり引き揚げる選手たち
【オーガスタ(米ジョージア州)7日=高木恵】男子ゴルフのメジャー初戦、マスターズは10日にジョージア州オーガスタ・ナショナルGC(7555ヤード、パー72)で開幕する。昨年9月にジョージア州を直撃したハリケーン「ヘレン」の影響で、コースは1000本を超える倒木に見舞われた。風の影響を受けやすいアーメンコーナー攻略が、さらなるカギになりそうだ。この日は悪天候の影響で昼前にコースがクローズ。松山英樹(33)=LEXUS=は姿を見せず、宿舎でトレーニングなどをして過ごした。
ハリケーン「ヘレン」は、米国のゴルフの聖地にも大きなダメージを残した。オーガスタ・ナショナルは被害の程度を明らかにしていないが、現地メディアによると、少なくとも1000本以上の松が倒れたという。
会見に出席したメジャー2勝で東京五輪金メダリストのザンダー・シャウフェレ(米国)が、コースの変化について言及した。6日に10番から9ホールをラウンド。「まるでバックナインを初めてプレーしているような気分だったよ。10番を歩きながら11番グリーンの奥が見えたりして、コースの半分が見えるような感じになっていた。どれだけの木が倒れたかを見るのは悲しくもあった」と語った。
特に風の影響を受けやすいのが11番から13番。「神に祈らなければいけないほど難しい」という意味で「アーメンコーナー」と称される。グリーン周辺の木が減ったことで、さらに難易度を上げそうだ。12番パー3は風の読みが難しい。2016年最終日で、独走態勢だったジョーダン・スピース(米国)が池に入れて7打を要し連覇を逃した。20年大会最終日にはタイガー・ウッズ(米国)は「10」を要している。
コースに足を踏み入れると、9番と隣接する1番左サイドの木が減ったのは一目瞭然。風の通り道が変わり、戦略や難易度に変化が生じる可能性もある。例年にも増して、「アーメンコーナー」がコース攻略のカギになりそうだ。