
12番で同組の石川(後方左)、片山(同右)が見つめる中、ティーショットを放つ菅沼(カメラ・今西 淳)
◆男子プロゴルフツアー 前沢杯 第1日(24日、千葉・睦沢町・MZGC=6652ヤード、パー70)
男子ツアーに初出場した菅沼菜々(25)=あいおいニッセイ同和損保=と2度目の寺西飛香留(ひかる、24)=フリー=がともにイーブンパーの70で回り、74位で発進。男子ツアーに出場した女子選手としては、05年カシオワールドオープン第1日のミシェル・ウィー(米国)の1オーバーを抜き、史上最少スコアをマークした。61で回ったツアー未勝利の大岩龍一(27)=フリー=が、9アンダーで単独首位。
白いスカート姿の菅沼が、主催者推薦で初参戦した男子ツアーで好ショットを連発した。2オーバーで折り返し、大会を企画した前沢友作氏(49)がラウンドを同行視察した後半にチャージ。13番で第2打を6メートル、18番で70センチにつけてバーディーを奪った。イーブンパーで女子選手の最少スコアを1打更新し「記録は知らなかった。うれしい!」と笑顔がはじけた。
パー4ながら距離が長い505ヤードの1番、491ヤードの8番でボギー。「物理的に届かないのでしょうがない。そこだけボギーだったので上出来です」と飛距離で劣っても冷静だった。男子ツアー20勝の石川遼、同31勝の片山晋呉と同組で回り「テレビで見ている方でめっちゃ緊張した」。スター2人に「迷惑をかけてはいけない」と、パットは構えてから打つまでの時間を普段よりも短くした。好リズムが生まれて石川は「すごいプレー」、前沢氏も「感動した」と菅沼に脱帽した。
「自称・アイドル」を公言する25歳。2月に都内でライブを行い、歌とダンスで魅了したが、今度は男子ツアーでファンを沸かせた。予選落ちがない今大会。首位と9打差の74位で臨む2日目へ「調子はだいぶ良い。今日よりいいスコアで上がりたい」と声を弾ませた。(星野 浩司)
◆寺西飛香留「アンダーを目指したい」
菅沼に続き、女子最少スコアをたたき出した。559ヤードの前半12番でボギーだったが、14番は第2打を1メートルに寄せ、16番は15メートルのパットを沈めてバーディーを奪取。8番のボギーで女子史上初のアンダーパーは逃したが、イーブンパーで新記録達成に「良かった。パーオンも13回。まずまずです」とかみしめた。女子初の男子ツアープレーヤーとして開幕から2戦連続出場。8番で約270ヤードを飛ばした飛距離を武器に「アンダーを目指したい」と第2日を見据えた。