
9番でバーディーを決めガッツポーズする阿久津未来也(カメラ・谷口 健二)
◆ミズノオープン 最終日(1日、岡山・JFE瀬戸内海GC=7461ヤード、パー72)
1打差首位でスタートした阿久津未来也(みきや、フリー)が、4バーディー、3ボギーの71で回り、通算13アンダーで、逃げ切って初優勝を飾った。
前半は8番パー3でボギーを喫したが、9番は6メートルを沈めて、ガッツポーズ。2位と4打差で前半を折り返した。後半はいきなり10番でボギーをたたいたが、パーを積み重ねると17番は2メートルのバーディーを決め、優勝を確信付けた。瀬戸内海の潮風が荒れる難関コースで、全選手が苦戦するなか、「風が吹いた方が戦える」と決勝ラウンドから一気にギアを上げてきた。「球も上がらないし、スピンも少ないから、風の影響を受けにくい」と、攻めながらも安定したゴルフを展開した。
栃木県出身で、作新学院1年時から存在感を示し、日大へ進学。16年にプロ宣言し、17年にプロテストに合格した。ツアー未勝利で今年3月に30歳を迎えた。栃木県出身の選手でツアー優勝は羽川豊、矢部昭に次いで3人目。首位に立った際には「全英に出たい気持ちは山々。でも、日本ツアーで優勝したい気持ちの方が大きい」と話していた阿久津が、悲願の初優勝を果たし、全英オープンへの切符も手に入れた。
今大会は、有資格者を除く上位3人が海外メジャー、全英オープン(7月、ロイヤルポートラッシュGC)の出場資格を得る。優勝した阿久津に加え、通算9アンダーの2位・宋永漢(ソン・ヨンハン、韓国)と、河本力(大和証券)も出場権を獲得した。
◆阿久津 未来也(あくつ・みきや)1995年3月17日、栃木県生まれ。30歳。3歳からゴルフを始め、作新学院高1年時に関東ジュニアで優勝。日大に進学し、4年時には日本学生を制覇した。16年のプロ宣言後、17年にプロテスト合格。日本プロ新人選手権で優勝し、21年に初シードを獲得した。24年は選手会副会長に就任。180センチ、78キロ。