13歳の須藤弥勒「悔しいです」 106位で予選落ち、ホールアウト後はファンに丁寧にサイン


ホールアウト後、弥勒は悔しさを内に秘め、約50人のファンに丁寧にサインをした(カメラ・・竹内達朗)

ホールアウト後、弥勒は悔しさを内に秘め、約50人のファンに丁寧にサインをした(カメラ・・竹内達朗)

◆女子プロゴルフツアー ヨネックスレディス第2日(7日、新潟・ヨネックスCC=6339ヤード、パー72)

 ジュニアメジャー4冠を達成し「天才少女」と呼ばれる13歳の須藤弥勒(ゴルフ5/太陽自動車)は、104位からスタート。2バーディー、4ボギー、1ダブルボギー、1トリプルボギーの79と苦戦し、通算13オーバーで、出場108人(棄権1人)中106位で予選落ちした。

 首位から出た宮田成華(日立建機日本)が6バーディー、2ボギーの68で回り、通算11アンダーで首位を守った。1打差の2位に穴井詩(ゴルフ5)、2打差3位に沖せいら(フリー)が続く。

 初日に104位だった弥勒は、この日「裏街道」と呼ばれる10番からスタート。「予選通過はあきらめません」と意気込んでいた13歳は12番パー4でバーディーを先行。好スタートを切ったが、続く13番パー5のチャンスホールで痛恨のトリプルボギーをたたき、流れを失った。その後、4ボギーとダブルボギー。最終9番パーで残り約150ヤードの第2打を3メートルにつけてバーディーで締め、せめてもの意地を見せた。

 幼少期から抜群の存在感を発揮していた弥勒は、昨年8月6日に日本女子プロツアーが定める出場可能な年齢の13歳となり、複数のトーナメントから主催者推薦出場のオファーを受けた。その中で昨季は2試合、今季は1試合に出場したが、いずれも予選落ち。ツアー参戦4戦目の今大会で現行制度としては最年少記録となる予選突破を目指したが、通過ライン(1アンダー)とは14打も離された。

 「とても、悔しいです。ひとつミスをすると慌ててしまった」と厳しい表情で2日間を振り返った。

 結果は残せなかったが、それでも、存在感は抜群。ホールアウト後、約50人が弥勒のサインを求めて行列をつくった。弥勒はサインをした後、一人ひとりに相手の目を見て「ありがとうございます」とあいさつした。サインをする弥勒が感謝することについて、13歳は「私なんかのサインのために、わざわざ並んでもらったいることに感謝しています。ひとりでも多くの人に応援してもらえるような選手になりたいです」と謙虚に話した。

 日本女子プロツアーでは2017年に13歳以上という年齢制限が設けられる以前には2011年の大王製紙エリエールレディスで松原由美が12歳270日で予選通過した例があるが、現行制度としては21年のスタンレーレディスで14歳91日で予選通過した新地真美夏が最年少記録。弥勒が今年11月の第1週までに予選通過すれば、現行制度としては最年少記録の更新となる。「次のチャンスのために、また、明日から一生懸命に練習します」。13歳は懸命に前を向き、新潟を去った。

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