
10番ティーショットを放つ金田久美子。初日4アンダーの好スタートを切った(カメラ・今西 淳)
◇女子プロゴルフツアー ニトリレディス 第1日(28日、北海道CC大沼C=6955ヤード、パー73)
ツアー2勝の金田久美子(スタンレー電気)が4バーディー、ボギーなしの4アンダー69をマークし、好スタートを切った。「ピンチがあまりなくて、パッティングも入ってくれた。後半に6メートルぐらいのが久しぶりに入って、そこから連続で長いのが入った」と笑顔で振り返った。
今週からパッティングの握りを変えたことが奏功した。両手の親指をそろえる西村優菜の独特なスタイルを参考にした。「月曜日に試してみたら、いい感じだった」。両腕とパターの一体感が出て芯に当たるようになり、13番で6メートル、14番で7メートル、15番で2メートル半を沈めて3連続バーディーを奪った。
前週まで2週連続で予選落ち。「マジで落ち込んでいた。気持ち的についてこなすぎて」。会場入りを火曜日にしようと思ったが、今週は初めてのコースのため、気持ちを奮い立たせて月曜入りし、9ホールを回った。「腐っちゃダメだなって思って。休み癖もつけちゃダメ」。25日には脇元華と函館山に足を運び、リフレッシュ。5分だけ夜景を満喫した。「初めて行った。キラキラしていてきれいだった。いい気分転換になった」を目を輝かせた。
14日に36歳の誕生日を迎えた。「前は『なんか歳だなあ』って思っていたけど、最近開き直ってきた。去年より体力もあるし。歳だからって全部が下がるわけじゃない。努力していったら、去年よりも良くなることもあるな、っていう実感があるから、年齢は気にしないことにした」と口にした。
30歳で辞めるつもりでいたゴルフを、好きだと思えることも増えた。昔は「成績を出さなきゃ」という思いでいっぱいだったが、自分のすべてを認めることができるようになった。「今は割と、ちょっとうまくいかないことも受け入れられる。自分はこんなもんだ、っていうのも受け入れられるようになった。あと何年ゴルフができるか分からないけど、今を楽しみたい。ゴルフができることが当たり前じゃないなって思うようにしている」。目の前の一打を大切に、金田は今を生きる。