菅楓華 サンタがくれた「ゼクシオ」 祖父と母と契約メーカーに恩返しの1勝


初優勝に涙を流す菅楓華

初優勝に涙を流す菅楓華

◆女子プロゴルフツアー ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン 最終日(28日、宮城・利府GC=6590ヤード、パー72、報知新聞社後援)

 2打差10位で出たプロ2年目の菅楓華(20)=ニトリ=が、逆転で涙のツアー初優勝を飾った。8バーディー、1ボギーでこの日のベストスコア65をマークし、通算9アンダー。終盤に神谷そら(22)=郵船ロジスティクス=ら4人が首位に並ぶ大混戦を制した。

 菅の初優勝をコースで見届けた母・ともみさん(54)の瞳からも涙があふれた。炊飯器を持参しツアーに帯同。毎朝1合の米を炊き、おにぎりを作りサポートする。「負けず嫌いで自分の言うことを曲げない。弱音も吐かない」。そんな娘が抱え込んでいた苦悩を知るだけに、喜びもひとしおだ。

 菅は小学1年の時のクリスマス、サンタクロースに「クラブがほしいです」とお願いした。人気シリーズ「ゼクシオ」の4本セット(ドライバ、フェアウェーウッド、7番アイアン、パター)が枕元に届いた。その頃からダンロップ一筋。

 「一番報告したいのは家族。ずっとそばでゴルフを見ていてくれたおじいちゃんに『優勝したよ』って報告したい」。母はもちろん、宮崎で通院治療中の祖父・紘幸さん(81)、クラブ契約を結ぶダンロップへの、恩返しの1勝だった。(高木 恵)

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