
NTTドコモビジネスレディスで優勝した菅沼菜々
◆女子プロゴルフツアー NTTドコモビジネスレディス 最終日(3日、千葉・浜野GC=6704ヤード、パー72)
プロ9年目の菅沼菜々(26)=あいおいニッセイ同和損保=が1年ぶりの4勝目を飾った。単独首位で出て7バーディー、1ボギーの66で回り、通算18アンダーで2位に5打差の圧勝。ゴルフ界の「自称アイドル」がオフの筋トレで飛ばし屋に変身し、同会場で昨年の前身パナソニックオープンに続く2年連続優勝。悪天候で3日間短縮競技のため、75%の賞金1620万円を獲得した。次週の国内メジャー初戦、ワールドレディスサロンパスカップ(7日開幕・茨城GC西C=報知新聞社後援)でメジャー初Vを狙う。
思いっきり両手を広げ、菅沼は大声援を全身で浴びた。後続に5打差の独走V。2位に1打差で涙の復活優勝を飾った、1年前と同会場の最終18番で再び笑顔がはじけた。新規大会に変わったが、同じコースで“2連覇”。「本当にうれしい。去年はどん底からの復活。今回は自信満々でゴルフできた」とかみしめた。
主役を演じきった。2番から3連続バーディー。12番で初ボギー後、13番パー4で「奇跡だった」とグリーン約20メートルのラフからチップインバーディー。優勝をグッと引き寄せる一打に何度も跳び上がって喜んだ。
新・飛ばし屋ぶりを発揮した。昨季は242ヤードで全体34位だった平均飛距離が今大会は全体4位の263ヤード。「めっちゃ飛ぶんです」。今季はシーズン中も週3回の筋トレに励み、80キロのバーベルでデッドリフトなど下半身を強化。管理栄養士の指導で高たんぱくの食事、プレー中もおにぎりやようかんを食べるなど体重は昨年から約4キロ増。第2日に284ヤードをかっ飛ばすなど「今世紀最大に調子がいい」と舌も滑らかだ。
アイドル活動との二刀流も力を注ぐ。1月のライブは歌とダンスで500人を魅了し、2月にCDデビュー。「成績が悪かったら絶対にたたかれる。結果で残せて良かった」と胸をなで下ろす。特定の場所で強い不安を感じる広場恐怖症を発症して約9年。「同じ病気の方が私の活躍で頑張ろうと思ってくれる。元気と感動を届けたい」。自身のグッズ売り上げを日本パラスポーツ協会などに寄付するなど、ゴルフ場外でも活躍している。
パーオン率72・8%で今季1位に浮上。年間ポイントランクは33位から6位に急上昇し、年間女王争いに名乗りを上げた。菅沼は「パーオン率が良ければ必然的に(ランクは)良くなる。まずはメジャー優勝したい。来週頑張る」。ゴルフ界のアイドルが新女王へ歩を進める。(星野 浩司)
◆菅沼 菜々(すがぬま・なな)2000年2月10日、東京都生まれ。26歳。父の影響で5歳からゴルフを始める。埼玉栄高2年時、特定の場所や空間で強い恐怖や不安を感じる障害「広場恐怖症」を発症。卒業後、18年のプロテストで一発合格。23年にNEC軽井沢72で初優勝など年間2勝。通算4勝。アイドル活動に励み、今年2月にCDデビュー。158センチ。家族は両親。

