【両角ティーチングプロ・見直そう!基本のき】(2)上体の捻転から生まれるインサイドイン


クラブは体の捻転によってインサイド軌道に上げる

クラブは体の捻転によってインサイド軌道に上げる

インサイド軌道を意識して右肘を体の脇に抜いてしまった悪い例

インサイド軌道を意識して右肘を体の脇に抜いてしまった悪い例

 今回は構えとスイングの「基本」についてお伝えします。

 皆さんはボールに対して真っすぐに構えていますか? 指導中によく見かけるのが、間違った“真っすぐ”が身についてしまっている人です。我流でスイングを作った方の多くは、ボールに対しスクエアに構えたつもりが、体が左右によじれたり傾いていたりするので、当然スイングプレーンもゆがんだものになり、弾道も安定しません。

 きちんとした構えとは、体が頭から縦に真っ二つに刀で切られたように左右が対称になった状態です。その構えを作るには、体の正面に掲げたクラブを鼻筋から力みなく自然にすっと下ろしてみてください。それが重心も姿勢もニュートラルな状態なのです。

 また、方向性を得るには、正しいスイング軌道が不可欠です。いくら体を狙った方向に向けても、クラブの軌道が「インサイドイン」になっていなければ、思ったようにボールは飛んではくれません。

 雑誌やレッスン書でも基本とされる「インサイドイン」ですが、これも勘違いされている方が多いですね。「よし、インサイドに!」と、右肘を体の脇に抜いてクラブを引き寄せる動きをされる方がいますが、これは間違い。体の正面で構えたクラブが上体の捻転によって、縦に上がっていく。この動きを意識した方が、可動域が大きくなり、テイクバックが自然なインサイドの軌道になる。つまり、わざわざインに“引く”のではなく、結果としてクラブが上がった場所が“イン”になるのが正解です。このとき、グリップが右耳の延長線上くらいの高さにあるのがひとつの目安です。

 ◆両角 弘(もろずみ・ひろし)1976年12月21日、長野県茅野市生まれ。38歳。小中高と野球に熱中し、速球投手として活躍したが、18歳からゴルフへ転向。朝霧ジャンボリーGCをはじめ、各地で練習を重ね、2008年にPGAティーチングプロB級を取得。同年から太平洋クラブゴルフアカデミー江南校(TEL048・583・6668)で指導。180センチ、75キロ。