
優勝し万歳する山下美夢有(カメラ・今西 淳)
◆女子プロゴルフツアー メジャー第2戦 ソニー日本女子プロ選手権 最終日(13日、石川・片山津GC白山C=6755ヤード、パー72)
4位から出た米ツアー4勝の山下美夢有(25)=花王=が5バーディー、2ボギーの69で回り、通算9アンダーで並んだ吉沢柚月(22)=三菱電機=とのプレーオフを制し、年少2位でのメジャー3冠を達成した。母・有貴さんの故郷、石川県で偉業を成し遂げ、史上初のグランドスラムに王手をかけた。日本ツアーは2年ぶりの優勝で14勝目。11人参戦した米ツアー組は、5人がトップ10に入り貫禄を示した。
世界の山下が横綱相撲で寄り切った。吉沢とのプレーオフ。狭い18番のフェアウェーを確実に捉えて淡々とパーを拾い、決着をつけた。「このタイトルをすごく取りたいという気持ちがあった。歴代チャンピオンも素晴らしい方たち。私もそこに名前を刻めたことがとてもうれしい」。ワールドレディスサロンパスカップ、JLPGAツアー選手権リコー杯に続くメジャー3冠に、年少2位の25歳でたどり着いた。
最終日のフェアウェーキープ率は42・86%にとどまった。深いラフにつかまる苦しい展開を救ったのが、生命線の「100ヤード以内」だった。15番のボギーで後退も、直後の16番で100ヤードを48度のウェッジで30センチに絡めてバーディーを奪い、首位に並んだ。「最後まで何があるか分からない状況のなか、18番のパーセーブは大きかった」。ティーショットを右ラフに入れたが、すぐに3打目勝負に切り替えた。88ヤードを残して1メートルにつけ、プレーオフに持ち込んだ。
連覇を狙った8月のAIG全英女子オープンで涙の予選落ち。大会後、コーチで父の勝臣さんから原点回帰を促された。「100ヤード残しておいたらワンピン(2・5メートル)以上残ることはない。その距離なら自信を持って打てる」と勝臣さん。3週後のCPKC女子オープンで今季2勝目。この日も勝負所で自分のスタイルを貫いた。
2008年にワールドレディスサロンパスカップがメジャーに昇格。3冠達成者は11人いるが、4冠はいない。前人未到の快挙へ、日本女子オープンを残すだけとなった。主戦場の米国に戻るため、挑戦は来年以降になりそうだ。「米ツアーもまだ試合が続くので、優勝を目指して自分らしく頑張りたい」。目指すは世界の頂点。弾みをつけ、再び海を渡る。(高木 恵)

