◆男子プロゴルフツアー・メジャー第3戦 第145回全英オープン第2日(15日・英ロイヤルトルーンGC=7190ヤード、パー71)
【トルーン(英国)15日=榎本友一】首位と5打差の3アンダー12位から出たリオ五輪日本代表の池田勇太(30)=日清食品=は、3ボギーの74で回り、通算イーブンパーとして2011年大会以来2度目の予選通過を確実とした。宮里優作(36)=フリー=は8オーバー、塚田陽亮(31)=ホクト=は10オーバー、小平智(26)=Admiral=は11オーバーでホールアウトし、いずれも予選通過は絶望的となった。75位で出た松山英樹(24)=LEXUS=は、前半を終えて1バーディー、2ボギーで2オーバーとしている。
穏やかな天候だった初日から一転、横殴りの雨が降りしきる中で迎えた第2ラウンドで、池田は耐えるゴルフを強いられた。「自信を持って第2ラウンドもやれればいい」と話していたが、3ボギーで初日の貯金を使い果たしてイーブンパーまでスコアを落とした。「ヘトヘトです。へたくそ過ぎて」とため息をついたが、予選通過をほぼ確実とし「今日のことは忘れて、また明日頑張る」と気持ちを切り替えた。
出だしは上々だった。1番ではフェアウェーからの第2打がピンに直撃。4メートルのバーディーパットは外したが、ギャラリーの歓声を誘った。2、3番もパーオンはできなかったが、グリーン周りからパターで寄せてパーでしのいだ。
しかし、徐々に強まった雨と風が、ショットの距離感を狂わせた。5番パー3の1打目はグリーン手前で失速し、この日初めてのボギー。「雨がやんで風が強くなった」という後半はショットとパットがかみ合わず、苦戦を強いられた。12、13番のパー4はともにティーショットでフェアウェーをとらえることができず、3オン2パットでボギー。「11番まではいい感じだったが、12、13番で流れが変わった」。着実にスコアを伸ばす上位の背中が、遠のいていった。
青空に恵まれた初日は、海外メジャー自己ベストに並ぶ68をたたき出した。気合を入れて臨んだ6月の全米オープン、前週の日本プロ選手権日清カップヌードル杯で予選落ちしたため「気負い過ぎないように。普通に、気楽にいきましたよ」と反省を生かした。10、12、17番は、3メートル前後の微妙なパーパットを冷静にねじ込み「バックナインはいいパーパットが入った。難しい後半でノーボギーですからね」とドヤ顔で話した。
その後半、「リオ五輪日本代表」としてたびたび地元テレビ局が中継する国際映像で姿が映された。11日にリオ五輪代表資格を獲得後初戦。「今回は今回で、それはそれ。まだ今週のことで頭がいっぱい」と苦笑いしたが、「20年東京五輪に向けてのリオ五輪。しっかり上を見据えて準備していかないと」と強い使命感も口にした。