◆米男子プロゴルフツアー CIMBクラシック最終日(23日、マレーシア・TPCクアラルンプール)
4位で出た松山英樹(24)=LEXUS=は6バーディー、ボギーなしの66で回り、通算20アンダーに伸ばしたが3打及ばず2位。ジャスティン・トーマス(23)=米国=が23アンダーで大会2連覇を果たした。2月以来の米ツアー復帰戦となった石川遼(25)=カシオ=は70で回り、13アンダー10位。米ツアーで初めてそろってトップ10入りした松山と石川は、国地域別対抗戦W杯(11月24~27日・豪州)での世界一へ勢いをつけた。
米ツアー3勝目には3打届かなかったが、松山にとっては16~17年シーズンの飛躍を予感させる今季初戦となった。初戦の2位は13~14年、14~15年の3位を上回る最高成績。前週の日本オープンに続く日本男子初の日米2週連続優勝こそ逃したものの「(トーマスに)あそこ(23アンダー)までいかれると、今の調子ではなかなか追いつけなかった」と勝者をたたえた。
首位スタートしたラヒリ(インド)と5打差で迎えた最終日の優勝争いは、ラヒリが3番パー5で「9」をたたいて大混戦となった。松山は5番で2オンに成功してバーディー。ティーショットを左に曲げた7番ではラフから好リカバリーでバーディーを奪い、首位と2打差で前半を折り返した。しかし11番からは6連続パーと伸ばせず「ショットもパットも9~10アンダーを出せる力はなかった」。それでも17、18番を2連続バーディーで締めくくって地力を証明し「全然悪くはない」と及第点をつけた。
世界ランクは日本人最上位の13位だが、次回発表時に自己最高の11位を上回り初のトップ10入りを果たす可能性も出てきた。次週(27~30日)は、世界選手権シリーズのHSBCチャンピオンズ(中国・上海)。過去3回出場のうち2回(13、15年)も背中痛で途中棄権している“鬼門”の大会でもある。「ちょっとしたきっかけで良くなると思う」。石川との初コンビで世界一を目指すW杯に向け、好調を持続していることが頼もしい。