◆男子プロゴルフシニアツアー 富士フイルムシニア選手権 最終日(5日、千葉・ザ・カントリークラブ・ジャパン、7022ヤード=パー72)
7位から出た田村尚之(52)=ダイクレ=が68で回り、通算6アンダーでプロ初優勝を決めた。1打差の2位に75と崩したプラヤド・マークセン(50)=タイ=と秋葉真一(51)=関文グループ=が入り、マークセンが今季のシニア賞金王を確定させた。
首位のマークセンと6打差でスタートした田村は、上位に加瀬ら実力者もいただけに「追っかけるつもりなど全然なかった」。ただパットが好調で「(後半は)キャディーさんの言う通りのラインに打てた」と振り返った。ホールアウト後はプレーオフに備えたが、マークセンが伸ばせず初優勝が転がり込んだ。
2週前に肋(ろく)軟骨にヒビが入っているのが見つかった。この日も胸にコルセットを巻き、痛み止めの薬を服用。前かがみになる寄せの時に苦労したという。今大会は欠場さえ考えたが「終盤戦でもあることから」と出場に踏み切った。
49歳でプロテストに合格。今でも一般企業に籍を置き、総務部長の肩書を持つ異色プロ。昨季は2位が3回と優勝に届かず「勝ちたい気持ちが強すぎたと思う。でもトロフィーは重いものなんですね。肋骨の痛みに響いた」と周囲を笑わせた。(古賀 敬之)