【日本Sオレは勝負道具】〈6〉片山の通算30勝に貢献、1万円「どでかヘッド」アイアン


ヘッドが大きいアイアンで練習する片山

 ◆片山晋呉(19年連続19回目)=43歳、イーグルポイントGC=マイナビABC選手権優勝

 通算30勝に貢献したという意味でいうなら、ヘッドが通常のものより3倍ほど大きい練習用のアイアンかな。僕にとっては、スイングの全てを確認できる。ヘッドが大きいから、視覚的にもスイングプレーンやフェースローテーションを確認しやすい。

 量販店などでも普通に売っているもの。値段は1万円もしなかったんじゃないかな。ずっと自宅の倉庫に眠っていたんだけど(優勝した)マイナビABC選手権の2週間ぐらい前かな。ふと思い出してね。今の自分に必要なものだと思って倉庫から引っ張り出した。

 ヘッドがアルミ製だから、(軽くてボールの衝撃に耐えられずに)ボールが真っすぐ飛ぶ方が少ない。右に行ったり、左に行ったり。それでも構わないと思って使ってるよ。大きなヘッドを振ることで分かることがいろいろあるから。もっと詳しく教えてほしい? 企業秘密(笑い)。

 日本シリーズJTカップの連続出場記録は青木(功)さんの21年連続なんだよね。19年連続は、それに次いで2番目と聞いています。自分にとっては大きなこと。ダンロップフェニックスでは初日(9ホール終了時点)で途中棄権した。思ったより、疲れがたまっていた感じかな。でも大丈夫。日本シリーズになれば自然と気合も入ってくる。体が痛かろうが何だろうが、頑張るよ。

 ◆片山 晋呉(かたやま・しんご)1973年1月31日、茨城・下館市(現・筑西市)生まれ。43歳。実家がゴルフ練習場を経営しており、2歳からクラブを握る。水城高、日大を経て95年のプロテストに一発合格。98年のサンコーグランドサマーでツアー初優勝。2000、04、05、06、08年に賞金王。通算30勝で永久シードも保持。171センチ、70キロ。