◆報知新聞社主催 男子プロゴルフツアーメジャー最終戦 日本シリーズJTカップ第1日(1日、東京・東京よみうりCC、7023ヤード=パー70)
キレキレのショットが次々とピンを刺した。小平は最年少メジャー3冠へ「結構意識している。優勝したいと強く思っています」。2013年の日本ツアー選手権と15年の日本オープン覇者が、“ジャンボ超え”へのラストチャンスで1打差3位の好発進を決めた。
7番でピンチをチャンスに変えた。グリーン左奥からの10ヤードの第3打は逆目。転がすか、上げるか。迷った末にロブショットを選択した。高く舞った球は、手前2メートルからスライスラインに乗ってカップイン。8番パー3は7アイアンで1メートルのベタピンで度肝を抜くと、9番では155ヤードから9アイアンで3メートルへ。4連続バーディーで折り返し「勢いに乗れた」と笑顔を見せた。
最近のブームは「ボディービルの動画観賞」。芸人のなかやまきんに君、「オードリー」の春日俊彰の肉体美に見入りながら「キレてるキレてる!」と一人、画面に向かって合いの手を入れる。本格的にトレーニングを始めてから「ああいう体になりたいと思って見るようになった」という隠れた趣味だ。ゴルフ界屈指の筋力と柔軟性を誇る小平は「プロゴルファーの次はボディービルダーになるのが夢です」。ショットはもちろん、ジョークもキレキレだ。
今大会を勝てば、74年尾崎将司の27歳248日の記録を塗り替える27歳84日での最年少メジャー3冠が決まる。「記録というのは塗り替えると気持ちがいいので、こだわりたい」。優勝なら自身初の年間獲得賞金1億円突破に加え、生涯獲得賞金も3億円を超える一戦で、気分よくシーズンを締める。(高木 恵)