【日本S】勇太、逆転Vへ闘争心…1打縮めた8位「まだまだ追いつける」


池田(右)とタッグを組む坂井キャディー

池田(右)とタッグを組む坂井キャディー

 ◆報知新聞社主催 男子プロゴルフツアーメジャー最終戦 日本シリーズJTカップ第2日(2日、東京・東京よみうりCC、7023ヤード=パー70)

 池田の執念が詰まった一打が、グリーンをとらえた。16番パー4。ピンまで残り140ヤード。9アイアンでの第2打はカップ手前2メートルで止まった。パットも決めると、続く17番でも連続バーディー。難関の18番をパーで切り抜けると「上がりで2つ取れたのが幸い」と手応えをにじませた。

 賞金王レースのライバル・谷原が首位発進。7位から巻き返そうと序盤から飛ばした。4、5番で連続バーディーを奪い、6番は約8メートルを決めてイーグル。右手を突き出し闘争心を前面に出した。順調にスコアを伸ばすかに思われたが、この気迫が裏目に出た。

 7番、ピンまで残り約110ヤードからの第2打はグリーン奥のラフへ。パーは拾ったが「距離感が合わない」。8番は5アイアンでの第1打がグリーンをオーバーし、ボギーをたたいた。「同組の2人も5アイアンだったけど、勇太だけがオーバー。気温が寒い中、向かい風でキャリーで200ヤード以上も飛ぶなんて…。アドレナリンが出過ぎているとしか思えない」と坂井恵キャディー。有り余るパワーに逆に悩まされたが、集中力は最後まで切らさなかった。

 「上も伸ばしているけど、まだまだ追いつける」。ホールアウト後は練習場に直行した。まずは己に勝つ。逆転Vを意識した言葉に、自信がみなぎっていた。(高橋 宏磁)