【日本S】池田勇太は「GNN」…初の賞金王に2人の恩師も喜ぶ


表彰式を終え谷原秀人(左)と談笑する池田勇太

表彰式を終え谷原秀人(左)と談笑する池田勇太

 ◆報知新聞社主催 男子プロゴルフツアーメジャー最終戦 日本シリーズJTカップ最終日(4日、東京・東京よみうりCC、7023ヤード=パー70)

 池田勇太の初めての賞金王に、ジュニア時代の恩師・千葉晃氏(71)、東北福祉大ゴルフ部の恩師・阿部靖彦監督(54)の2人も教え子の悲願達成を喜んだ。

 阿部監督は「大学時代から『お母さん、おじいちゃんにプロになって恩返しをしたい』と言って、人一倍努力をしていました」と数々のアマタイトルを獲得した学生時代を振り返った。プロ1年目。初めてツアー転戦生活に臨む池田に「部屋と拠点を(仙台市の)大学に残してください」と頼まれたという。「そんな子は初めてで驚きました。ゴルフという競技はどういう考えを持って、どう攻めて、どれだけやれるかだと思います。池田には当時から自分で考えて、自分の道を切り開く姿勢がありましたね」と明かした。

 池田は13年に史上最年少で選手会長になると、大会主催者らに直接電話をかけ、先頭に立ってツアーの現状や問題点の改善に努めた。「選手会長になる時に相談を受けましたが、日本のゴルフ界のことを誰よりも考えている。選手会長を離れて、次にやるべきことが見えたのでは」。今年は賞金王としてツアーを盛り上げた姿に目を細めた。

 7歳から指導する千葉氏は今大会、応援に訪れた。「今風に言うなら『GNN』の男。義理、人情に厚くて、涙もろい男ですよ」とタレントのDAIGOをまねて笑った。「すごく繊細で優しい子。声だけは大きく話しなさいって注意しました」。祖父に教え込まれたスイングは「当時とほぼ変わらない」という。「今年はパターのラインの読みから構えるまでのリズムがすごく良くなった。20秒でパットを打つと入るんですよ」とバーディーラッシュに頬を緩めた。(榎本 友一)