【日本S】池田勇太が市販のクラブ使用にこだわる理由


賞金王のボードを手にする池田

賞金王のボードを手にする池田

 ◆報知新聞社主催 男子プロゴルフツアーメジャー最終戦日本シリーズJTカップ 最終日(4日、東京・東京よみうりCC、7023ヤード=パー70)

 池田勇太(30)=日清食品=が、プロ10年目で初の賞金王に輝いた。2位から出て5バーディー、1ボギーの66で意地を見せ、通算12アンダーで1打差2位。今季の獲得賞金を2億790万1567円に積み上げ、谷原秀人(38)=国際スポーツ振興協会=を振り切った。

 今年から池田はクラブ契約がフリーになった。各メーカーのさまざまなクラブを試した末、ドライバーはプロギア、アイアンはヨネックスを使用した。多くのプロゴルファーが市販品にオリジナルな改良を加えた「プロトタイプ」のクラブを使用する男子ゴルフ界。池田は「俺が使っている、という方が売れるでしょ」と市販品にこだわる。

 自分だけでなく、ゴルフ界全体の利益を考えての行動だ。某メーカー関係者は「優勝後は多くの問い合わせを頂きました。こういうプロは記憶にないです。本当にありがたいですね」と賞金王の男気に感謝している。(榎本 友一)