松山、日本男子初の4大メジャーVへボールにもこだわる


 男子プロゴルフの世界ランク6位・松山英樹(24)=LEXUS=が12日、都内ホテルで用具契約を結ぶダンロップスポーツの新ボール発表記者会見に出席。共同開発し、今年2月から実戦投入して自己最多年間5勝を挙げた新ボールの高性能をPRするとともに、1月のハワイでの米ツアーから参戦する17年の目標に日本男子初の「4大メジャー制覇」を掲げた。また、今年10月から他社製品を使ってきた、ドライバーをダンロップ製品に戻したい意向も明かした。

 世界の頂点を取るため、“商売道具”にも徹底的にこだわり抜いた。松山は14年夏以降、2月10日に世界同時に新発売するNEW「スリクソンZ―STARシリーズ」の「Z―STAR XV」の開発に携わってきた。ダンロップ社の開発担当者は7度も渡米し、松山との打ち合わせやテストを繰り返した。60種類もの試作を試し、たどり着いた逸品。今年2月から実戦投入し「このボールで今年5勝しましたし、飛んで、スピンもかかっていい音も出る。ぜひ使ってみてください」と集まった約140人の報道陣を前に新ボールをアピールした。

 最もこだわったのはパットやアプローチ時の「澄んだ高音」だ。昨年1月、プライベートラウンドの11番パー3で初テスト。アイアンで描いた放物線はノーバウンドでカップに吸い込まれるホールインワン。「このボールいけるんじゃないかと思った」と運命的な出会いだったという。そして2月の米ツアー、フェニックスオープンで初投入すると、いきなり優勝。「こんなにボールによって変わるんだなと思った」と豪快に笑った。

 10月の日本オープン以降、個人戦では日米で5戦4勝。米ツアーの賞金王争いの首位を走る。アプローチ、パットが向上した一因に新球の存在を挙げた。「今までのボールよりもスピン性能がすごく良くなり、スピンがかけやすくなった。こういう成績が出ている要因ですね」と分析した。

 年内は国内で短いオフに入り、1月の米ツアーハワイ2連戦から始動する。10月のHSBCチャンピオンズ以降、キャロウェイ社のドライバーを使ってきた。「(ダンロップ社の)ドライバー(のフェース)が割れて替えなきゃいけなくて、他社の製品を使わせていただいた。来年から戻したい気持ちはすごく強い」と年内にもテスト予定。「4大メジャーで勝ちたい。4か月半でいい準備をしたい」と松山。4月のマスターズに最高の状態で臨めるよう、様々なことにこだわり抜く。(榎本 友一)

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