2差2位・松山VS「弱点ない男」トーマス…8日最終日最終組


 ◆米男子プロゴルフツアー SBSチャンピオンズ第3日(7日、米ハワイ州カパルア・プランテーションC=7452ヤード、パー73)

 世界ランク6位で、6位で出た松山英樹(24)=LEXUS=は8バーディー、1ボギーのベストスコア66と伸ばし、通算16アンダーで首位と2打差の2位に浮上した。最終日は米ツアー日本男子単独最多となる4勝目と、日本男子初の同一シーズン複数回優勝を目指す。昨年10月のCIMBクラシックで松山を倒し、今大会初日に同組で回った「飛ばし屋」ジャスティン・トーマス(23)=米国=が18アンダーで単独首位。

 常夏の島で絶好調の2人が、初の最終日最終組対決に臨む。首位のトーマスはCIMBクラシック優勝者。松山は3打差の2位と、直近5戦で唯一勝てなかった試合だ。2打差2位につけた松山は「弱点のない選手。飛距離も出るし、ショートゲームも、パットもうまい」とポイント制で年間王者を決めるフェデックスカップランク2位で、トップの松山を追う若き実力者を警戒した。17年初戦で約3か月前の雪辱の機会を迎えたが「追いつくには伸ばさないといけない。ショートゲームがカギになる」と気を引き締めた。

 青空の下、淡々と8バーディーを重ねた。「何が良いってわけではないんですけど、ミスは少なくできたかなという感じでした」。米ツアーでは昨年9月の昨季最終戦途中から、13ラウンド連続で60台という驚異的な安定感を誇る。勝てば、自己最高の世界ランク5位浮上も射程に入る。

 2つ伸ばして折り返した後半に爆発した。10番で残り98ヤードの第2打をピンにピタリ。12番は3メートル半を沈めて伸ばした。圧巻は287ヤードの14番(パー4)だ。第1打をグリーン左奥のラフに外し、第2打はミスしてラフ。第3打のアプローチはスライスラインを描いてチップインバーディー。米公式サイトの「ショット・オブ・ザ・デー」に選ばれた一打に、冷静な松山も「ミスした後だったからうれしかった」と右拳を突き出した。それでも「もう少しアイアンの距離感が欲しいし、ティーショットもまだまだ」と相変わらず自己評価は厳しいままだ。

 昨秋以降、日米で当たり前のように優勝を積み重ねる。「過去5戦4勝で得た自信は大きい。自分のプレーができれば(優勝の)チャンスはある」とうなずいた。難敵に雪辱し、3勝で並ぶ丸山茂樹を抜いて日本男子単独最多勝をつかむ。

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