石川遼(25)も愛用するスイング解析センサー「CMT―S10G」が昨年末、所属するカシオ計算機から発売された。腰に取り付けてスイングすると、前傾、回転、水平の3方向の角度を計測。デジタルカメラと連携させれば、計測値や体の動きを示すグラフィックをスマートフォンやタブレット端末から動画で確認もできる。
トッププロですら、スイングに好不調の波がある。感覚だけでなくデータに頼ることができれば、それを最小限に抑えることができる。カシオの「CMT―S10G」は、その手助けが可能。実際、米ツアー参戦中の石川も「細かい動きの確認」に使っている。
幅43・3ミリ×縦59ミリ×厚さ12ミリで、重さわずか約31グラムだが、練習場のスイング解析機に劣らない能力を誇る。加速度、方位、ジャイロの各センサーを搭載し、腰に装着してスイングすると、前傾、回転、水平の3方向の角度を計測。計測値と体の動きはリモート撮影用アプリ「EXILIM Connect for GOLF」及び、再生・分析用アプリ「EXILIM Analyzer for GOLF」を無料でダウンロードしたスマホやタブレット端末で瞬時に確認できる。
例えば、アドレス時の前傾は20度だったのに、インパクト時は5度になっていれば、体が起き上がり過ぎ。自分では体をねじっているつもりなのに、トップで30度しか腰が回っていない―などの数字で自分のスイングを把握できる。
同社のゴルファー向けデジタルカメラ「EX―SA10」と連携させると、ハイスピード動画と組み合わせたさらに詳細な分析も可能となる。アドレス、トップ、ダウン、インパクト、フィニッシュの5ポジションを判別。動画再生の際にタグ付けができる。体の使い方やスイング軌道をコマ送りで確認できる。
タグで頭出しをして再生したり、スピードの異なる2つのスイング動画をタグごとにそろえて重ねて比べたりが可能。2つのスイング動画を上下に重ねて表示することもでき、検証しやすい。好きなプロのスイング映像と並べて比較することもできる。
昨年11月のカシオワールドオープンでは、片岡大育(28)=Kochi黒潮CC=も初テスト。「手軽にできるのでいいですよね。客観的に自分のスイングが見られるし、数値化すると細やかにできるようになる」と絶賛した。
ひそかに、2020年東京五輪で金メダルを目指すアーチェリー界などからもフォーム分析に役立てられないかと熱視線を浴びているハイテク兵器。再現性の高い理想のスイングづくりに役立つに違いない。
◆CMT―S10G 実勢価格税別3万円。連携が可能なデジタルカメラ「EX―SA10」は同4万5000円。問い合わせはTEL03・5334・4611、カシオ計算機お客様相談室。