比嘉真美子、ドライバーイップス克服!初優勝の地で4位浮上


 ツアー通算2勝で7位から出た比嘉真美子(23)=フリー=が3バーディー、2ボギーの71で回り、通算2アンダーで4位に浮上。首位とは5打差だが、復調したドライバーショットを武器に13年に初優勝した思い出の地で、4季ぶりの復活Vを目指す。大会コースレコード64を記録した韓国のアン・ソンジュ(29)=モスバーガー=が7アンダーで首位。渡辺彩香(23)=大東建託=が2位。

  大雨と夕方の冷え込みの中でも、比嘉は落ち着いたプレーで71とスコアをまとめた。最終18番で2メートルのバーディーパットを沈め、「今日なりにいいプレーができた」とホッと息をついた。

 近年課題だったドライバーショットは、雨で転がりが少なく飛距離が伸びない悪条件下でも予選2日間トータルで全体4位の240・25ヤードと、持ち前の豪快なショット復調を印象づけた。今大会が4日間となった13年の“初代女王”は「戦略性の高いコース。心・技・体、高い技術を要求される。今どれくらいできるんだろうと意欲が湧く」と充実感を漂わせた。

 13年に19歳で2勝。だが、その後“どん底”を味わった。「男子は松山(英樹)、女子は比嘉と呼ばれたい」と自信をみなぎらせたが、14年後半からショットの不振に陥り、15年にドライバーイップスを発症し17戦連続予選落ち。「ゴルフ場に行くのも嫌だった」と苦悩は深く、賞金シード落ちも経験した。

 地道な努力が実を結びつつある。「どういう状態でもリズムを崩さずショットを打てるように。少しずつ、練習してきたことが試合で反映できるようになってきた」。本番で成果が出るのに時間を要したが「ティーショットから、気持ちの面が大きい」と昨年終盤5戦で4位以上3度、今季開幕戦も7位に入るなど完全復活間近まできた。

 「今思えば(苦しい時期も)いい時間だったと思える」と比嘉。憧れの米ツアー挑戦の気持ちも持ち続ける。5打差4位で迎える第3日へ「いかに自分とコース、自然に向き合えるか。周りは気にせず、自分のゴルフを徹底すれば優勝争いが見えてくる」と強気コメントで4季ぶり復活Vを射程に入れた。(岩原 正幸)

  ◆比嘉 真美子(ひが・まみこ)1993年10月11日、沖縄・本部町生まれ。23歳。11歳からゴルフを始める。10年の日本ジュニア優勝。11、12年日本女子アマを2連覇。12年7月プロテスト合格。13年にヤマハレディース、リゾートトラストレディスで2勝。14年後半からスランプに陥るも、昨年終盤から調子を上げる。ドライバー平均飛距離260ヤード。161センチ、58キロ。家族は母、姉。血液型O。

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