今でも毎日のように一緒にお風呂…松森姉妹でV争い盛り上げる


15番、ティーショットを放つ松森彩。通算7アンダーの4位となり、妹の杏佳(右)とスコアで並んだ(カメラ・今西 淳)

 ◆女子プロゴルフツアー フジサンケイレディス第2日(22日、静岡・川奈ホテルGC富士C)

 松森姉妹が通算7アンダーで首位と2打差の4位に並んだ。姉の彩夏(22)は70、妹の杏佳(きょうか、21)=ともにスターツ=は67をマーク。姉妹が同スコアで最終日を迎えるのは15年4月のスタジオアリス女子オープンの福嶋(姉・晃子、妹・浩子=30位)以来2年ぶり。杏佳が初優勝すれば福嶋姉妹以来2組目の姉妹優勝となる。吉田弓美子(29)と藤本麻子(26)=ともにフリー=が9アンダーで首位。

 身長はともに170センチで、体重もほぼ同じ。背格好ばかりか声もよく似た松森姉妹が、スコアまで仲良く並んだ。2打差4位の好位置に彩夏は「妹が頑張っていたから刺激になりました」。杏佳は「お互いに一緒に優勝争い(をしよう)と言ってたので」と笑った。姉妹が同スコア、しかも1ケタ順位で最終日を迎えるのは珍しく、14年5月の堀姉妹(7位)以来約3年ぶりだ。

 互いを「あや」「きょん」と呼ぶ。妹は姉に憧れて5歳からゴルフを始め、今でも転戦中は毎日のようにお風呂に一緒に入る。「幼稚園で一度、服の取り合いをしてからケンカをしたことがない。ご飯はいつも姉がおごってくれる」(杏佳)。妹は昨年の最終予選会を突破して本格参戦1年目。優しい姉は技術面はもちろん、さまざまな助言を欠かさない。

 前週のKKT杯バンテリンレディス初日。姉は「せっかく不動裕理さんと一緒に回るんだからいろいろと勉強してきなさい」とアドバイス。妹はツアー通算50勝の不動のプレーを、食い入るように見つめた。「不動さんはショットのリズムが一定。私は打ち急いでしまうので、とても参考になった」。この日は14年大会で姉のキャディーを務めた経験も生かして戦略を練り、正確なショットを披露。6バーディーにつなげた。

 昨年10月の富士通レディースで初勝利を挙げている姉はショットが安定するもパットを決めきれず「もったいないところもある」と悔しさをにじませた。ただ、ツアー史上初となる最終日の姉妹最終組対決を避けられたとあって「同じ組ならどうだろうと思っていた。違う組で良かった」とホッとした表情を見せた。

 姉は2勝目を、妹は初勝利を狙う。「今夜も一緒に焼き肉に行きます。お互いにいいプレーができるように」と杏佳。声を合わせるように彩夏も「お互いに頑張りたいです」と笑顔で誓った。(高橋 宏磁)

 ◆女子ツアーで姉妹が同スコアで最終日を迎えた例 15年4月には福嶋姉妹が首位と8打差の通算4オーバー30位で並走も晃子は41位、浩子は52位。14年5月のリゾートトラストレディスでは堀姉妹(姉・奈津佳、妹・琴音)が通算4アンダー7位で並んだ。首位とは4打差も奈津佳は6位、琴音は8位に終わった。

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