レジェンド痛み分け…青木「体動かない」&ジャンボ「屈辱の限り」


17番、グリーンが空くのを腰をかけて待つ尾崎将司(左)と青木功(カメラ・谷口 健二)

17番、グリーンが空くのを腰をかけて待つ尾崎将司(左)と青木功(カメラ・谷口 健二)

 ◆男子プロゴルフツアー 中日クラウンズ第1日(27日、愛知・名古屋GC和合C)

 5年ぶりのAO同組は“痛み分け”となった。歴代最多94勝の尾崎将司(70)=セブン・ドリーマーズ・ラボラトリーズ=は13オーバーの83で103位。2年連続で最年長出場記録を更新した日本ゴルフツアー機構会長の青木功(74)=フリー=も15オーバーの85で104位と出遅れた。今平周吾(24)=レオパレス・リゾート・グアム=ら2人が6アンダーで首位。

 成績を超越した存在感で、日本ゴルフ界のレジェンドが盛り上げた。青木とジャンボ。2人合わせて144歳、ツアー通算145勝。年齢以下のスコアで回る「エージシュート」の期待が集まったが、風の強まった昼前スタートでツアー屈指の難コースに2人ともバーディーなしと大苦戦も、18ホールを“完走”。青木は「悪いなりに火花を散らした。2人でこうやって本気でやっているのを見せられて良かったよ」とほおを緩めた。

 昨年3月の会長就任後は練習時間を取れず、昨年大会は9ホールで右足痛で棄権。今年は「思っている以上に体が動かない」。らしくないミスが続き、記録の残る85年以降では自己ワーストの85。それでも6番ではグリーン奥15ヤードのラフから3ウッドで転がし、1メートル半に寄せて喝采を浴びるなど、要所で見せ場を作った。

 勝負カラーの紫のウェアで臨んだジャンボは7番で3パットのダボなどグリーン上で苦戦。83に「青木のおっさんはどうでもいいけど、イキのいい若い人間(星野陸)に恥ずかしいプレーを見せただけで、残念でしょうがない。屈辱の限りだよ」と悔しがった。99年のJGTO発足後、11度目のAO同組対決はジャンボの9勝2敗に。WBC日本代表の権藤博投手コーチ(78)らも応援に駆けつけ、ギャラリーは前年から1212人も増えた。2人がホールアウトすると、この日一番の拍手と声援が降り注いだ。(榎本 友一)

最新のカテゴリー記事