鈴木愛が首位浮上、中断も強風も雨も味方に「リラックスできた」


17番、バーディーを奪った鈴木愛。通算5アンダーで首位に立った(カメラ・竜田 卓)

17番、バーディーを奪った鈴木愛。通算5アンダーで首位に立った(カメラ・竜田 卓)

 ◆女子プロゴルフツアー サイバーエージェントレディス第2日(29日、静岡・グランフィールズCC)

 9位から出た国内メジャー2勝の鈴木愛(22)=セールスフォース=が雷雲接近による中断、強風、雨に負けず、5バーディー、2ボギーの69で回り通算5アンダーで首位浮上。昨年9月以来の通算4勝目をつかみ取り、今季メジャー初戦・5月4日開幕ワールドレディス・サロンパス杯(茨城)に弾みをつける。大和笑莉奈(27)=フリー=、韓国のキム・ハヌル(28)=HITE JINRO=も首位。

 最近3戦で6、4、3位と好調の鈴木は突然の中断にも動じなかった。17番パー3の第1打をピン奥3メートルにつけたところで雨が強まり、雷雲接近のため45分間の中断。クラブハウスへ引き揚げたが再び集中力を高めると、昨季平均パット数1位の名手は落ち着いてバーディーパットを沈め「あのまま打ったら入れたい気持ちが強すぎた。(中断で)リラックスできた」。午後2時には風速7メートルを観測する悪条件にも耐え、首位に並んだ。

 次週に迫るメジャータイトルをゴルファーの誰もが欲する中、鈴木も例外ではない。「今週はセッティングも難しく、パットの技術もいるし、全部うまくないとスコアが出ない。いい“練習”になっている」。イ・ボミ(韓国)ら有力選手が欠場するが、今大会に出場してメジャーとの“連勝”を目指す。昨年大会、最終日に2位から6位に後退した原因を「打ち上げの練習場でショットをしすぎてヘッドアップした」と分析。今大会はショット練習をセーブし、好結果を生んでいる。

 2月の米国合宿中には、松山英樹が米ツアー4勝目を挙げたフェニックス・オープン(アリゾナ州)のプレーオフ全4ホールを生観戦し「常に強気の姿勢が参考になった」と刺激を受けた。最終日に向けては「気持ちが先走らないように、落ち着いてプレーできればチャンスは来る」とはやる気持ちを抑えるように話した。3勝中2勝がメジャーの22歳が今季初Vを手にし、次週へ勢いをつける。(岩原 正幸)

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