片岡大育、プレーオフ敗退号泣から1年…今年こそ雪辱の3位浮上


17番、ティーショットを放つ片岡。通算10アンダーで3位に浮上した

17番、ティーショットを放つ片岡。通算10アンダーで3位に浮上した

 ◆男子プロゴルフツアー 中日クラウンズ第3日(29日、愛知・名古屋GC和合C)

 7打差14位で出た片岡大育(だいすけ、28)=Kochi黒潮CC=がショットとパットがかみ合って8バーディー、1ボギーのベストスコア63をマークした。首位と1打差の通算10アンダーの3位へ浮上。プレーオフ(PO)で敗れて号泣した昨年大会の雪辱を果たし、ツアー通算3勝目をつかんで、うれし涙を流すことを誓った。通算6勝の武藤俊憲(39)=フリー=、宮里優作選手会長(36)=フリー=が、11アンダーで首位に並んだ。

 1年前の悔しさが生きた。17番だ。片岡は、7メートルの難しい下りのスライスのバーディーパットをねじ込み、笑顔で喝采を浴びた。「去年の最終日と同じピン位置で。金庚泰さんが外したのと同じラインだった。何度も映像で見返していたので覚えてましたね。(去年)悔しい思いをしていたので、やってやるぞと思っていました」と胸を張った。

 続く18番。グリーン左バンカーからの第3打はスライスラインを転がって、チップインバーディー。雷雨の去った夕空に28歳は右拳を力強く突き上げた。「まさか入るとは。不思議と何かいい方向に行ってくれていますね」とツアー自己最少の63をたたき出した。

 2打差の単独首位で迎えた昨年大会最終日。2打リードの17番で、第1打を左に大きく曲げて痛恨のダブルボギー。18番でのPOの末、金庚泰に敗れて「ゴルフ人生で初めて」号泣した。「自分のいい時のリズムやスイングのバランスを見て覚えるために」と、その映像を何度も何度も見直してきた。1打差を追っての2年連続の最終日最終組だ。「明日はもう1回ビッグスコアを目指したい。もう泣かないと決めていたけど、勝って泣きたいですね」。伝統の難コースにリベンジを果たし、人生最高の涙を流す。(榎本 友一)

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