【日本代表コーチ・岩本砂織 誤解は上達の妨げ】<4>グリップと体の間隔は一定に保て


 上達するには練習は不可欠だが、多くのゴルファーはフルショットに時間をかけ過ぎているようだ。100球打つのだったら、フルショットはせいぜい35球止まり。残りの65球はアプローチショットに費やした方がいい。小さな動きだが、スイングの基本となるもので、フルショットはその延長線上にある。そういった意味でも、スコアメイクの要であるショートゲームを磨きたい。

前傾姿勢を作り、左腕が伸び切った状態で左目の下にグリップを構えると、正しい体とグリップの距離をつかめる

前傾姿勢を作り、左腕が伸び切った状態で左目の下にグリップを構えると、正しい体とグリップの距離をつかめる

 

 基本的なことだが、安定したスイングをするにはまず、グリップと体との間隔は一定でなければならない。そうすれば、クラブが長くなってもボールとの距離はクラブに応じた構えとなり、同じスイングができる。多くのゴルファーが経験したことがあるだろうが、アドレスしてボールとの距離が「遠い」と感じたときは、ボールに近づく前にグリップと体の間隔をチェックしてほしい。

 

 直立して顔の前でクラブを立てて構える。軽くお辞儀をするが、クラブヘッドは下ろさない。クラブヘッドを上にしたまま左肘が伸びたポジションが「拳1つ分」だろう。グリップ位置が決まったら、そっとクラブヘッドをボールにセットする。

 

 アプローチはボールの位置、「左」、「真ん中」、「右」によって高さや距離が違ってくるので、3種類を打ち分けることが肝心。この基本を把握すれば、スコアがみるみる変わる。

=おわり=

 

岩本砂織(いわもと・さおり)1971年7月21日、山口・周南市生まれ。45歳。2007年、日本女子プロゴルフ協会入会。ティーチングプロA級。「プロを教えるプロ」として有名。ティーチングプロばかりでなく服部道子らも指導。現在、ナショナルチームのコーチも務める。