◆米女子プロゴルフツアーメジャー第2戦 全米女子プロ選手権第2日(30日、米イリノイ州オリンピアフィールズCC)
第1ラウンド(R)の残りと第2Rを行い、67位で出た野村敏京(24)=フリー=が1イーグル、3バーディー、ボギーなしの66で回り、通算3アンダーで首位と4打差の15位へ浮上した。宮里藍(32)=サントリー=は2オーバー62位で決勝Rへ。横峯さくら(31)=エプソン=、上原彩子(33)=モスバーガー=、畑岡奈紗(18)=森ビル=はいずれも予選落ち。金世ヨン(韓国)とダニエル・カン(米国)が7アンダーで首位に並んだ。
野村がメジャー初制覇も見える好位置で決勝Rに進んだ。日本勢最上位の世界ランク18位はショットが好調。472ヤードの最終18番パー5は、第2打をピン1メートルに寄せてイーグル締め。15位へ急浮上して「いいフィニッシュで良かったです」と顔をほころばせた。
初日は17ホールを終えた時点、1オーバーで悪天候により順延となった。一夜明けて再開した9番はボギー。それでも「ここはメジャー。自分が崩れないことが大事」と言い聞かせ、気持ちを切り替えた。第2Rは安定したショットで、13番までにスコアを2つ伸ばした。計29パットと好機を決め切れなかったが「自分のゴルフに集中しよう」とボギーは全く打たなかった。17番では6メートルのバーディーパットを沈めた。
18番の第2打は、ティーが10ヤード後方に下がった17番の第1打と同じ217ヤードが残り、迷わず3ウッドを選択。「ラッキーでした」と見事な精度でイーグルにつなげた。ホールアウト後は取材中に雷雨中断のサイレンが鳴った。相次ぐ幸運にも「私だけじゃないですよ」と笑いが止まらなかった。
昨年は米ツアー初勝利を含む2勝を挙げ、リオ五輪では4位。今季は4月に通算3勝目を飾り「目標はメジャー優勝」と気合を入れている。通算21戦目のメジャーでは、昨年のエビアン選手権の8位が最高成績。「上は上で頑張るだろうし、まだ分からない」。1977年大会の樋口久子以来、日本人2人目のメジャーVへ、冷静に挑む。