新垣比菜、冷や汗かいた 道具積んだ父の車が「インキー」…女子ゴルフ最終プロテスト


第1ラウンドの後半10番で第1打を放つ新垣比菜

第1ラウンドの後半10番で第1打を放つ新垣比菜

 ◆女子ゴルフ 最終プロテスト第2日(26日、富山・小杉CC=6397ヤード、パー72)

 悪天候で中止となった第1ラウンド(R)と第2Rが行われ、日没サスペンデッドで69人が競技を終えられなかった。勝みなみ(19)ら黄金世代の一人、新垣比菜(18)が第1Rを1打差の3位で好発進した。スタート前に父・博昭さん(55)が車の鍵を車内に入れたままトランクを閉め、キャディーバッグを取り出せないハプニングも乗り越えた。競技を終えた中では、松田鈴英(れい、19)が4アンダーで暫定首位。

 比菜は冷静に切り替えた。出だしの1番で落としたが、11番から3連続バーディー。4アンダーの1打差3位で第1Rを終え「スタート前は不安があったけど、貯金ができてよかった」と涼しく笑った。

 試合前は冷や汗をかいた。万全の態勢を整えるため、会場近くのゴルフ場でショットの練習。終了後に父・博昭さんがトランクに道具を積んだが、車の鍵も一緒に入れたままだった。午前9時15分のスタートまで約1時間20分。連絡を受けた修理業者が20分後に到着し、合鍵を作ることになった。念のためゴルフ場に貸しクラブを手配し、比菜だけ移動。結局、なぜか合鍵でも開かなかったが、後部座席のマットを外して車内の鍵を取り出した。

 比菜が道具を受け取ったのはスタート10分前。事なきを得て第2Rは11番を終え通算5アンダー。第2Rを終えた選手と比べると首位を上回るスコアだ。「(自分のクラブが)すごくありがたい」。残り2日も冷静に切り抜ける。(浜田 洋平)

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