小平、8打差追いつくもPOで力尽く


 ◆男子プロゴルフツアー フジサンケイクラシック最終日(3日、山梨・富士桜CC)

 首位と8打差の22位から出た小平智(27)=Admiral=は7バーディー、1ボギーでベストスコアの65で通算3アンダー。3人のプレーオフ(PO)に持ち込んだが、1ホール目で4メートルのパーパットを決められず、今季初Vを逃した。2008年賞金女王の古閑美保夫人(35)が見守る前で、3月の結婚後初となる優勝には届かなかった。唯一パーとした韓国のH・W・リュー(35)=フリー=が5年ぶり2度目の優勝。

 18番パー4のPO1ホール目、小平の第2打はグリーン右バンカーで目玉となった。これを寄せ切れず栄冠をつかみそこねた。「残念。今日は僕の日ではなかった」。圧巻の65でベストスコア賞の表彰は受けたが、真横で優勝ジャケットに袖を通したリューの姿を悔しそうに見つめた。

 3アンダーでホールアウトし、約1時間20分後、POに臨んだ。「体がなまってしまう」不利もあったが「初日、2日目といいゴルフができていれば、もっと楽に勝てていた」と受け入れた。17番は1メートルの好機を外し、5連続バーディーを逃した一打が響いた。

 それでも「ショットとパットがかみ合う、いいゴルフだった」と手応え。尾崎将司が90年に川奈ホテルGCで記録した8打差逆転Vの大会記録にあと一歩だった。会場で応援した美保夫人に新婚Vをささげることはできなかったが「早く一緒にトロフィーを掲げたい」と前を向いた。

 賞金ランクは3位に浮上した。今季は海外メジャーで2戦(全米OP、全米プロ)とも予選通過し、成長を実感。「優勝は時間の問題」。公言していた欧州ツアー挑戦はひとまず封印するが、国内で勝って現在115位の世界ランクを上げるのが目標だ。(岩原 正幸)

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