高山「自分でもびっくり」10バーディー!6年ぶりVへ首位発進


  ◆男子プロゴルフツアー アジアパシフィック・ダイヤモンドカップ 第1日(21日、千葉・カレドニアンGC)

 通算5勝の高山忠洋(39)=スターツ=が9アンダーで5年ぶりに首位発進した。10バーディー(1ボギー)、62のスコアともにプロ19年目で自己最高。今季は食あたり、肺炎、腰痛で3度途中棄権したが、ようやく調子が上向き、11年11月以来の6年ぶりVを狙う。韓国の金庚泰(31)=新韓銀行=が7アンダー64で2打差の2位。

 災難を振り払うかのように高山はバーディーを重ねた。1番で146ヤードから8アイアンで80センチにつけて勢いに乗ると、ピンをさすショットにパット数23とかみ合い、自身最多10個を奪取。15年ぶりに自己最少を1打更新する62で回り「自分でもびっくり」と5年ぶり首位発進に目を丸くした。

 今季ここまで3度も途中棄権に追い込まれた。1月のミャンマーでは食あたりで40度の発熱。5月の国内メジャーで、長引くせきが特徴のマイコプラズマ肺炎を発症。同下旬の試合では持病の腰痛が悪化し「ボールを拾う時も下を向けない」ほど。「激動の半年」と苦笑するしかなかった。

 6月から帯同する塚田昇起トレーナー(30)には自ら「指圧で腰を押す力が強い方がいいから、体重を増やして」とお願い。プロがトレーナーの体重を“管理”するのは異例だが、5キロ増に成功した塚田トレーナーから治療を施され腰の状態が良くなった。

 賞金ランク2位に入った11年11月を最後にVから遠ざかる。遠征中は、長女・夏実ちゃん(5)から「パパ頑張ってね」と電話で激励を受ける。「(苦しんだ)その分(いいことが)返ってきてるかな」としみじみ語りつつ「娘に優勝する姿を見せたい」とパパ初Vを誓った。(岩原 正幸)

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