◆女子プロゴルフツアー 報知新聞社後援ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン第1日 (22日、宮城・利府GC=6551ヤード、パー72)
7月のプロテストで合格した沖縄出身の新垣比菜(18)=フリー=が4バーディー、1ボギーの3アンダー69で回り、首位の飯島茜(34)=サーフビバレッジ=と1打差2位の自己最高発進。宮里藍(32)=サントリー=、歌手の安室奈美恵(40)と沖縄出身のスターが引退を表明する中、日本人最速となるプロ3戦目での優勝に挑む。地元・東北高出身で09年大会覇者の有村智恵(29)=日本HP=も3アンダーで2位。
高校3年生だった藍が03年にアマチュア優勝を飾った大会で、新垣がスコアを伸ばした。開幕2日前、ドライバー「ゼクシオ9」のシャフトを3グラム軽いものに変更した。「軽くて振りやすくてすごく良かった」と、強風の難しい条件下で正確なティーショットを連発。18番は残り20ヤードから30センチへ寄せてバーディー締め。「ティーショットがフェアウェーに行っていたのが、スコアが良かった要因だと思います」と愛らしい笑顔でうなずいた。
9歳で「(宮里)藍さんに憧れてゴルフを始めた」。アマチュアでツアー初出場した11年のダイキンオーキッドレディスでは藍と同じ舞台に立った。当時、一緒に撮った写真は今も自宅に飾ってある。藍の引退試合となった前週の米ツアー、エビアン選手権は「ニュースで、藍さんが最後に涙しているのを見て感動しました。自分も(引退する時は)ああいう感じになれたら最高ですね」と偉大な足跡を追いかけている。同じ沖縄出身の歌姫・安室も20日、来年9月での引退を表明。「Fight Together」など2曲を、移動や練習の合間によく聴いているという。
15年センチュリー21レディスで6位に入るなど、アマ時代から上位争いは何度も経験済みだが、プロテスト合格後はレギュラーツアー2試合で予選落ち。プロ転向後3戦目で優勝すれば、1988年のツアー制施行後では藍と佐伯三貴の4戦を更新して日本人史上最速V記録となる。「明日も今日みたいな安定したゴルフをしたい」。期待の18歳が、藍と同じ宮城で初Vを飾る。(榎本 友一)