男子プロゴルフツアーのマイナビABC選手権は26日から4日間、兵庫・ABCGCで行われる。今季国内ツアー3戦目の石川遼(26)=カシオ=と、アマチュアの弟・航(17)=県浦和高3年=が24日、練習ラウンド18ホールで調整した。妹・葉子さん(21)が航のキャディーを務め、昨年8月のRIZAP・KBCオーガスタ以来、2度目の3きょうだい競演。遼が2008年に制し、スポンサー契約を結ぶ大会を盛り上げる。
石川3きょうだいが勢ぞろいした。遼と航は、星野陸也らと練習ラウンド。父・勝美氏から助言をもらいながら回った航は「お兄ちゃんを近くで見られて勉強になった。グリーン周りでどこからアプローチするべきか、試合を想定していた」と目を光らせた。
今大会は、遼がプロデュースするチャレンジトーナメントでローアマになり、自力で出場権を獲得しての出場。「グリーンは人生で経験した中で一番速い。テレビで見てきたのと実際やるのは違う」。ツアー屈指の高速グリーンを警戒し、バッグを担ぐ葉子さんとラインを読みながら練習。2か月ぶり3戦目のレギュラーツアーで初の予選通過を決め、末っ子の成長した姿を見せるつもりだ。
米ツアーの出場権を喪失した遼は、今季国内2試合でともに予選落ち。21日には「もう少し時間がかかる感じ」と復調の兆しは見えず、この日もショットの調整に汗を流した。プロ転向後初優勝を飾った08年から5年間ですべてトップ10入り。好相性の大会でふがいない姿は見せられない。
08年の最終日の18番では、グリーン手前の池の中からウォーターショットでパーセーブして優勝。当時小学3年の航も「覚えてます。何回も見ました」と伝説のショットを記憶している。2人は毎年12月に沖縄で合宿を行うなど、刺激し合ってきた。ツアーでの3きょうだい競演は昨年8月以来。この時、遼が完全優勝したように、再び熱い試合を届ける。(浜田 洋平)
◆遼と航の同時出場 昨年8月のRIZAP・KBCオーガスタ以来2度目。腰痛から復帰2戦目となった遼は、初日から首位を走って自身2度目の完全優勝。レギュラーツアーデビュー戦となった航は、最下位の135位で予選落ち。葉子さんがキャディーを務めていた。