◆男子プロゴルフツアー三井住友VISA太平洋マスターズ第2日(10日、静岡・太平洋C御殿場C=7246ヤード、パー72)
秋晴れの下、第2ラウンドが行われ、大会最多3勝を誇る尾崎将司(70)=セブンドリーマーズラボラトリーズ=は、10番からの9ホールをラウンド後「腰痛のため」棄権した。
ハーフ1バーディー、1ボギーの36。自身3度目のエージーシュートペースだったが、寒さもあり、プレーを止めた。最後は517ヤードの18番パー5で、6メートルのバーディーパットを決めて拍手と歓声を浴びた。その直後、同組の谷口徹、久保谷健一と握手し、棄権を申し出た。
帰り際に大勢の報道陣に囲まれ「どうにも痛みがとれない。今日はもう最初からやめるつもりだったけど、谷口と久保谷とメンツが良かったからハーフ付き合ったんだ」と冗談で爆笑を呼んだ。
451ヤードの12番パー4では、快音とともに290ヤード越えのビッグドライブを披露。ギャラリーから大きな拍手を浴びた。今大会はPING社の2本のドライバーをバッグに入れ、“二刀流”で臨んでいた。「12番は久しぶりに出た感じだね」とほおを緩めた。
ただし「試合の中じゃないと本物の姿は出てこない。やれば反省材料はいくらでも出てくる。でもそれを追求する体がないから。スポーツで一番大事なのは準備すること。それができない」ともどかしい心中も吐露した。「残りはあと1つ」とツアー通算94勝の永久シード保持者は今季は、次週のダンロップフェニックス(16~19日、宮崎・フェニックスCC)に出場して終了する方針を明かした。
プロ48年目の70歳は、来季の現役続行も明言した。「今年のオフは長いよ。(来年の国内開幕戦まで)4か月以上ある。今からそんなに考えてもしょうがない。じっくりとやるよ」と言い残し、車に乗り込んでコースを後にした。