鈴木愛、賞金女王王手!次戦で単独6位以上なら初戴冠


17番、ティーショットを放つ鈴木愛。通算15アンダーで2位に入り、賞金女王へ大きく近づいた

17番、ティーショットを放つ鈴木愛。通算15アンダーで2位に入り、賞金女王へ大きく近づいた

 ◆女子プロゴルフツアー 大王製紙エリエールレディス最終日(19日、愛媛・エリエールGC=6550ヤード、パー72)

 賞金ランク首位の鈴木愛(23)=セールスフォース=は4バーディー、ボギーなしの68で通算15アンダーの単独2位。今大会42位で同ランク2位のキム・ハヌル(韓国)との差を1982万円差に広げ、自身初、日本人では13年の森田理香子以来4年ぶりの賞金女王に大きく前進。次週の最終戦・LPGAツアー選手権リコーカップ(23日開幕)で単独6位以上なら自力で決着する。17アンダーの申ジエ(韓国)が今季2勝目。

 徳島出身の鈴木は地元・四国で賞金女王の座を決めるという思いを胸に秘めていた。優勝以外なら次週に持ち越し。結果は2打及ばず2位に終わったが「今大会は(最低限)予選通過したいと思っていたから、よく頑張った。優勝争いが久々に楽しかった」。悔しさより、単独2位の賞金900万円を積み上げて初の頂点に大きく近づいた手応えが上回った。

 10番でカラーから4メートルを沈めるバーディーで1つ後ろの最終組の申に並んだが、後半に突き放された。それでも「終盤ずっとバーディーを取ろうとオーバー気味に打って、(外れても)返しのパットをしっかり入れられた」と攻め続けた。「重圧がかかると思ったけど、調子がいいから」。中学2年で初出場した思い出の大会でも入れ込みすぎず、第3日までつけていたイヤリングを直前になくすハプニングや強風、寒さにも動じなかった。

 大会前、6人に可能性があった女王争いは事実上3人に絞られた。鈴木は最終戦で単独6位以上なら、自力で決められる。ハヌルは6月を最後に勝利から遠ざかり、週末に大きく崩れ12位に終わったランク3位のミニョンは「チャンスはない」と白旗宣言だ。

 「かなりいい形で最終戦に臨める」と鈴木。難しいコーライグリーン対策で、今週使用したマレット型のパターからピン型のエースパターに変更して挑むことを明かした。日本人4年ぶり女王の座は、目の前まで来た。(岩原 正幸)

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