◆報知新聞社主催 男子プロゴルフツアー 今季メジャー最終戦・日本シリーズJTカップ最終日(3日、東京・東京よみうりCC=7023ヤード、パー70)
執念で世界ランクを上げようとした。小平は16番で第2打をピン奥30センチにつけて伸ばすと、17番もバーディーで21位に食い込んだ。22位以内でポイントが加算され、世界ランクは49位に浮上する見込み。「マスターズ出場を決めて笑いたい」と着実な一歩を喜んだ。
全ては世界で戦うためだ。10月中旬にドライバーのヘッドが割れた。同じモデルを20個ほど試したが、個体差があって最高の一本が見つからない。2週間が過ぎ「やっとなじんだ!」と一時は使い続けたものの、先週になって断念。理想の球を目指す過程にいる。今大会もドライバーショットが不振に陥り、練習場では器具を使ってヘッドの重量を自ら微調整。いじっては打ち、いじっては打つ繰り返し。「うまくいかないのが、もう楽しくてしょうがない」。子どもの頃の純真な気持ちが、成長を押し上げてきた。
妻の古閑美保が見守る中、宮里に逆転賞金王を許したが、「心から『おめでとう』と言いたい」と祝福した。次戦は2週後のアジアンツアー、インドネシア・マスターズ。来年1月から米ツアー・ソニーオープン、国内ツアーでシンガポール、ミャンマーと“海外行脚”を続ける。「出られる試合を見つけて出る。世界で優勝したい気持ちが強い」。上だけを見ている。
(浜田 洋平)