◆男子プロゴルフ下部ツアー(AbemaTVツアー) ▽iGolfShaperチャレンジ筑紫ケ丘第1日(18日、福岡・筑紫ケ丘GC)
米女子ツアー1勝で日本女子ツアー2勝の宮里美香(28)=NTTぷらら=が3バーディー、2ボギーの1アンダー、71をマーク。女子選手では国内男子ツアー史上初のアンダーパーをマークし、38位と好発進した。レギュラー&下部ツアーを合わせて女子選手8人目の国内男子ツアー挑戦で、史上初となる予選突破に期待が膨らんだ。7アンダー、65で回った高柳直人(29)=フリー=が単独首位。
日本ゴルフ史に刻まれるラウンド(R)となった。午前7時、第1組スタートの宮里は、冷静に自分のプレーに徹した。16番で3メートルのフックラインをねじ込んでのパーセーブなど計27パット。グリーン上がさえわたり、インは9ホールで11パット。2012年8月、米女子ツアーを日本人最年少の22歳で制した持ち前のショートゲームが光った。「しのぎましたね。後半11パットだったかな。80、90点あげてもいい内容だと思います」と、安どの笑み。
日米の女子ツアーは6000ヤード台で争われる。未知の7000ヤードの設定で、飛距離では男子プロに置き去りにされた。それでも、「パー4は長いので、3オン1パットでいくしかないと決めている。パー5でチャンスにつけていきたい」と集中。パーオン率は55・56%で全体135位に低迷したが、グリーン周りでは本領を発揮。女子初のアンダーパーを記録し、出場150人中38位のスタートだ。「イーブン(パー)でいいかなと思っていて。うまくいきました。前半も(パーを)拾って、拾ってという感じで」と、海外メジャー6度のトップ10を誇る粘り強さを披露した。
国内男子史上初となる女子選手のアンダーパー。この日、伝え聞いた日本男子ツアーの選手会長を務める石川遼(26)=カシオ=も驚がくした。「美香さんは難しいタフなセッティングの方が燃える。テレビ番組で対決したことがありますが、1発でスーパーショットを打たれて。集中力がものすごかった。技術力も高い」と10年、13年の日本女子オープン女王のタフな精神力に脱帽した。
第2Rは午前11時30分にスタート。60位以内に入って予選通過となれば、14年全米女子オープン覇者のミシェル・ウィー(米国)、日米女子ツアー通算24勝の宮里藍も成し得なかった快挙だ。宮里は「セカンドの距離感と風の計算」をポイントに挙げる。果たして“追い風”は吹くか。