◇報知新聞社後援男子プロゴルフツアー長嶋茂雄招待 セガサミーカップ 第2日(7日、北海道・ザ・ノースカントリーGC=7178ヤード、パー72)
日米ツアー通算13勝の丸山茂樹(48)の長男で、ツアーデビュー戦のアマチュア・奨王(しょうおう、18)=UCLA=は42位で出て2バーディー、6ボギーの76とスコアを落とし、通算3オーバーの84位で予選落ちとなった。
1番、3番とバーディーが2つ先行した。ところが、5番で第1打を左池に入れてボギー。そこからは6つスコアを落として76と後退した。寒さと雨、風が強まる中、11番も第1打を池に入れてボギーとした。「(予選落ちに)残念としか言いようがないですね。練習不足と実力が足りないと思った。ケアレスなミスが多かった。3アイアンとドライバーで池に入れてしまって」と肩を落とした。
初体験の真冬並みの寒さの中でのラウンドは、難しかった。「(拠点のある)ロサンゼルスでもこんな天気はないので。(クラブ)ジャッジが合ってなかった。距離感も。体がまわらなくて、そういう中でどうやって打ったらいいのかとか、そういうところをもっと勉強しないといけない。良い経験になったと思います」と真摯(しんし)に受け止めた。
9日に渡米し、次戦は全米ジュニア(16~21日・バルタスロールGC)に出場する。「勝ったら来年の全米オープンに出られるので、それに向けて頑張りたい」と目を輝かせた。9月にはUCLA(カリフォルニア大ロサンゼルス校)に入学予定。「毎年少しずつステップアップして、オールアメリカ・ファーストチームに入りたいです」と、レベルの高いアメリカの大学ゴルフ界での一層の飛躍を誓った。
会場でテレビの解説を務めた父・茂樹は「奨王はこういう厳しい状況の中で、プレーしたことがなかった。それが結果に出た。何が足りなかったのかと反省して欲しい。僕は、すんなりいくよりも、悔しい思いをした方が良かったかなと思います」と愛息の初挑戦を優しいまなざしで見守った。
厳しい寒さと風雨に苦戦した要因を「距離感が難しかった、と言っていた。インパクトに不安が出て、メンタル、フィジカルにも出たのでは」と分析。一方で、2日間で全体7位の平均284・50ヤードの飛距離を計測した。「飛距離は十分対応できたと思う」と高評価した。
5番で初ボギー以降、6つボギーを重ねたことについては「ボギーが出るとピンばかりを見てしまう。その悪循環にのまれた。経験不足。プロの試合初めてですからね。予選通過したい重圧も本人の中にはあったと思いますし。ギャラリーも多くて」と話した。
一方、2日間バッグを担いだ、父の元相棒でもある杉沢伸章キャディー(43)は、奨王の豊かな将来性を絶賛した。「ただ良い経験になった、と言うだけじゃなく悔しがっていた。あの雨の中で、あの平均飛距離ですから。ポテンシャルは相当高いと感じましたね。アメリカの大学でもまれたら、4年後楽しみです」と今後の活躍を期待していた。