◆男子アマゴルフ関東シニア選手権 第1日(6日、新潟・小千谷CC=6700ヤード、パー72)
プロ野球・巨人の原辰徳前監督(60)は、55歳以上のトップアマチュアが集まる大会に出場し、3バーディー、9ボギー、1ダブルボギーの80で回り、出場128人中、59位のスタートを切った。2日間競技の今大会は7日に最終日が行われる。上位42人が、55歳以上のアマチュア日本一決定戦の日本シニア選手権(10月24~26日、くまもと中央CC)の出場権を獲得する。通過ラインまで3打差につけた原さんは「日本シニアには出たい。明日(7日)、頑張りますよ」と前向きに話した。
60歳になっても「若大将」の愛称がふさわしい原さんが千両役者ぶりを発揮した。最終18番のパー5。先にホールアウトした選手の多くが見守る中、最終18番パー5でバンカー縁の左足下がりの難しい位置からの第3打をピン1メートルに寄せてバーディー奪取。帽子を取って“原ギャラリー”の歓声に応えた。
「グリーンが難しかった。最後のバーディーだけはよかったね」。原さんは8オーバー、80のラウンドをさわやかに振り返った。
7月2日に神奈川・相模湖CC桜・百合C(6226ヤード、パー72)で行われた関東シニア選手権予選第7ブロックで73の好スコアで出場126人中6位で今大会の出場権を獲得。関東ゴルフ連盟に加盟する11都県(東京、千葉、神奈川、埼玉、茨城、栃木、群馬、山梨、静岡、新潟、長野)の55歳以上のトップアマチュア集う決勝大会でも堂々と戦った。
アマチュア枠で出場したファンケルクラシック(8月17~19日、静岡・裾野CC)ではプロに交じり、75選手中73位。3ラウンドで通算20オーバーと苦戦したが、最終ラウンドはイーブンパーの72をマークした。距離は7009ヤード超、グリーンは高速。プロ設定の難コースでプロ顔負けのプレーを見せた。「4打数3安打、2ホームランという気持ちです」というキレのあるコメントでもギャラリーを沸かせた。「ゴルファー原辰徳」の存在感は抜群だ。
関東シニア上位42人は、日本シニアの出場権を獲得する。さらに同選手権で3位以内に入れば、翌年度のプロを含めた50歳以上の最高峰大会、日本シニアオープンに出場できる。1995年にプロ野球選手を現役引退した原さんは「私の夢には続きがあります」という名言を残した。監督として多くの「夢の続き」を成し遂げた原さんは今、ひとりのゴルファーとして「夢」を追って戦っている。