松山VSウッズが見られる!19年10月、日本で米ツアー初開催…スポンサーZOZO・千葉開催


 米男子プロゴルフツアーの日本初開催が内定したことが18日、分かった。大手ファッション通販サイト「ZOZOTOWN(ゾゾタウン)」を運営する「スタートトゥデイ」が大会冠スポンサーとなり、2019年10月に千葉県内での開催で調整中。米ツアー日本人最多5勝を誇る松山英樹(26)=LEXUS=や通算79勝のタイガー・ウッズ(42)=米国=らが参戦する可能性もあり、世界最高峰の戦いが間近で堪能できる。

 日本で来秋、米男子ツアーの歴史的な一戦が開かれる。米ツアーの大会開催運営費は「1試合で10億円超」といわれ、日本初開催を実現する上で最大の障害となってきた。長い間、大会スポンサー探しは難航してきたが、複数の関係者によると「ZOZOTOWN」でゴルフウェアの販売などを展開し、資産2830億円ともいわれるスタートトゥデイの前澤友作社長(42)が、複数年の大会開催に名乗りを上げたという。同社長はこの日、1000億円超で月への旅行を契約も発表。ゴルフが趣味で地元に強い愛着を持っており、千葉県内で開催コースの選定も進んでいる。

 米男子ツアーは16年10月に「PGAツアー東京支社」を設立した。17年9月には、シニアにあたるチャンピオンズツアーのJAL選手権を千葉・成田GCで初開催。メジャー8勝のトム・ワトソン(69)=米国=ら往年の名選手たちが集い、話題を集めた。昨年11月には日本ゴルフツアー機構(JGTO)と10年間の提携に関する基本契約を締結し、日本での米ツアー共同開催を目指してきた。日本ツアーの優勝賞金は5200万円が最高だが、米ツアーは全米オープンの216万ドル(約2億4192万円)を最高に、ほとんどの大会で1億円を超える。

 近年は10月のシーズン開幕後に数試合をアジアで開催するなど、ゴルフの普及や人気の拡大に尽力。昨年10月にもCIMBクラシック(マレーシア)、CJカップ(韓国)、世界選手権シリーズのHSBCチャンピオンズ(中国)が行われた。CIMB―は今年限りで撤退の見込み。1年後に東京五輪開催を控えた日本で“ゴルフ熱”を高めたい狙いもあり、新規開催が決まったもようだ。

 JGTOの受け入れ態勢も万全だ。1983年のハワイアンオープンで日本男子初の米ツアー優勝を飾った青木功氏(76)が16年3月から会長に就任。抜群の知名度を生かし、米ツアー首脳と深い関係を築いてきた。JGTO副会長で選手会長の石川遼(27)=カシオ=も5年間米ツアーに参戦。大会では日本ツアー選手の推薦出場枠も検討されているという。

 日本のゴルフファンにとっては、圧倒的な飛距離を誇る世界最高のプレーを間近で味わう絶好のチャンス。東京五輪前年の開催だけに日本の芝や食事、宿舎などの環境面を確認するため、ウッズや16年リオ五輪金メダルで世界ランク1位のローズら、五輪代表候補のトップ選手が多く出場する可能性も考えられる。松山のほか、今季日本男子5人目の米ツアー優勝を飾った小平智(29)=Admiral=の活躍にも期待。夢が大きく膨らむ“東京五輪前哨戦”となりそうだ。

 ◆米男子ツアーの“アジアシリーズ” 例年10月の開幕直後に行われ、米ツアーから60~80選手が出場。特にHSBCチャンピオンズにはトップ選手が集う。昨年はCJカップでトーマス、HSBC―はローズが優勝。16年はCIMBクラシックをトーマス、HSBC―を松山が制した。ウッズは近年は腰痛などのため欠場が続いているが、13年にCIMB―で4位、10年にHSBC―で6位に入っている。

 ◆スタートトゥデイ ファッション通販サイト「ZOZOTOWN」やコーディネートアプリ「WEAR」を運営。本社は千葉市美浜区。04年に開始した「ZOZO―」は“服は試着して購入する”という業界の常識を覆し急成長。12年に東証1部に上場。時価総額は1兆4569億3700万円。今年1月からプライベートブランド「ZOZO」を世界的に展開し、10月1日に株式会社ZOZOに社名変更予定。

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